晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

善九郎物語

数年前に、秋田にある父の実家の当主だった伯父さんが亡くなった。伯父さんの父親は、私の父親の長兄だったが、末子だった父とは親子ほど年齢が離れていた。だから、正確には、私にとっては伯父さんではなく、従兄である。 伯父さんは、「善九郎物語」という…

地図はタイムマシン

明治初期に発行された「迅速測図地図」というものを見たくて、近隣の図書館の蔵書を検索していた。その結果、「迅速測図地図」は、松戸市立図書館と鎌ヶ谷市立図書館にあることがわかった。 柏市立図書館、流山市立図書館、我孫子市立図書館には、「迅速測図…

マフィンおばさんのぱんや

「パン焼き入門」という話を、何週間か前に書いた。子どもが小さいころに、パン焼き器を買ってパンを焼くようになったこと。パン焼き器が壊れたが、新しいものを買い換えたことについてだ。 たしかに、パンは大好きでよく食べていた。でも、何がきっかけでパ…

地形と住宅開発

私の住む「東葛飾」という千葉県北西部は、江戸川と利根川に挟まれた地域である。この辺を、車で走るようになって思ったのは、アップダウンが多いということだ。高台があってもそれほど続かず、低地になってまたすぐに高台になる。 私は、そういう地形を見た…

サトちゃんはお気に入り

サトちゃんムーバー 日曜日は、孫娘の保育ディーだった。 おままごとが大好きで 、ずっと遊んでいる。 おままごとの相手も、気力体力が要る。 外に連れ出さなきゃと思い、誘ってみるが 本人は、おままごとを中断したくない。 好きな、ブランコやすべり台に行…

長持唄

私には、5歳上の姉と2歳上の姉がいる。 上の姉は、私がまだ秋田にいる頃に、隣村にお嫁に行った。 その頃は、自宅で結婚式をしていた。 嫁入り先から迎えが来て、それから迎えの一人が「長持唄」を唄った。そして、姉は、たぶん馬車に乗って嫁入り先に行っ…

図書館へ行く

市立図書館が、現在休館中である。 システム入れ替えのため、11月2日まで休館ですとなっていたので、二週間ほど休むことになる。ホームページも使えないとなっていたから、大掛かりである。 棚卸しのための休館なら、毎年あるような気がするが、システム…

いなのなかみち⑥ 菅江真澄テキスト

seiko-udoku.hatenadiary.jp seiko-udoku.hatenadiary.jp seiko-udoku.hatenadiary.jp 十八日 永通がやに洞月上人とぶらひたまひて、砌に、としふる柿の樹の下の、風涼しう吹かたにむしろしいて、上人の、 いにしへをこゝにうつして柿の本聖のをしへあふぐか…

雪国で育った私が体験したこと

何日か前に、十勝岳が雪景色だと、ニュースでやっていた。十勝連峰なら、若い頃に縦走したことがある。夏だったけど。 北海道は、冬に突入なんだな。半年近い冬の始まりだ。 そこで、雪国で育った私が体験したことを思い出してみた。 別世界みたいだけど、ホ…

歴史を遡る

たいていの歴史の教科書は、はるか昔から始まって、現代に至る。 私の体験で考えると、日本史の授業は、中学校でも高校でも現代までたどり着いていない。 だいたい、昭和の途中で年度終了だった。 こんなことを言うと、いろいろと差し支えがありそうだが、も…

香取神社  流山市向小金

久しぶりに自転車をベランダから引っ張り出して、流山市の「木の図書館」に行った。 帰る途中に、いつも車で通るときに気になっていた神社に寄ってみた。 向小金は、江戸時代初期に小金牧の一部を開墾して成立した新田である。その入植者の鎮守として香取神…

国名について調べてみた① 千葉と茨城

私は、姓氏や苗字とか地名とかが、とても気にかかるところがあって、すぐに調べないではいられなくなったりする。 ここで言う国名は、世界の国々の名前ではなく、 日本の律令制に基づいて設置された地方行政区分である令制国(りょうせこく)や律令国(りつりょ…

樽づくりを見る

小さいころ、おじいちゃんが樽をつくるのを見ていた記憶がある。 母屋の隣にある薪小屋で、おじいちゃんは座って樽をつくっていた。 わたしは、ずっとそれを見ていた。 スギかなんかの木材を細長い長方形にしたのを、何枚もつくりそれをさらに削って曲面をつ…

深田久弥の日本百名山

山に登らない人でも「日本百名山」ということばは知ってるかもしれない。 文筆家で登山家だった深田久弥の山岳随筆集「日本百名山」は、1964年新潮社から出版された。それに先立って、1959年から1963年まで、朋文堂の「山と高原」に毎月2座づつ連載された。…

千葉県の中の東葛飾

下総国が成立した頃の葛飾郡は、今の埼玉県、東京都、茨城県、千葉県にまたがっていた。その後、いろいろ変遷を経て、明治には、埼玉県北葛飾郡、東京都南葛飾郡、茨城県西葛飾郡、茨城県中葛飾郡、千葉県東葛飾郡となった。現在、郡名として残っているのは…

どぶろく特区と自家醸造

「 秋田県北部は、日本一の密造酒地帯であった。」 という文章を読んだ時、仰天した。 書店で立ち読みしていたと思う。 たしかに、子どもの頃から、まわりでどぶろくを作っているのは知っていた。我が家でも、つくることがあった。ポコポコ発酵していた。 そ…

三上寛と友川かずき

三上寛、友川かずき、と言っても知ってる人はいないかもしれない。 昨年、アナログ・レコードを処分する際に数えたら、 三上寛 12枚 、友川かずき 4枚 だった。 もちろん、LPアルバムである。 二人とも、1950年生まれのフォークシンガーである。 三上寛…

道の駅へ行く

新鮮な野菜を買いたいときは、道の駅へ行く。 当日収穫した地元の野菜を買うことができる。 農家の方が直接納入しているので、価格も近隣のスーパーなどより安い。 旬の野菜が豊富で、選んで買える。 我が家が行くのは、「道の駅しょうなん」で、手賀沼にか…

表か裏か

表日本と裏日本ということばがあった。 教科書でも、使われていたような気がする。 いつのまにか、使われなくなった。 太平洋側と日本海側になっている。 辞書を調べてみると。 おもては、物事の、人の目にふれる部分。また、二面ある物事のうちで、人目につ…

散髪してすっきり

ひさびさに、散髪してすっきりした。 もともとが、床屋が苦手でずるずる先延ばしをしている。コロナで、さらにのびのびになっていた。 さすがに、自分でも頭が鬱陶しくて行った。 子どもの頃から、そうだったな。おふくろに、何回も何回も言われてからやっと…

ビンボー旅行に出発

旅行なんてしたことのない私が、2ヶ月弱の夏休みアルバイトを終えて旅行に出発した。50年前の話です。 JR(当時は国鉄)の周遊券とユースホステルの組み合わせが、私の選択だった。たぶん、それが最も安価な旅の選択肢だった。 周遊券は、有効期間がたっぷり…

朝のヨーグルト

毎朝、コーヒーを入れて、それからヨーグルトとパンを食べる。 ヨーグルトは、「カスピ海ヨーグルト」として粉末種菌を市販しているものを、ずっと家で作り継いでいる。1リットルほどのガラス容器に、ヨーグルトをスプーン2、3杯入れて牛乳を注いでかき混…

アルバイトの話

私の初めてのアルバイトは、大学一年生の夏休みだと思っていたのだが、よく考えたらそうではなかった。小学生の時にヤクルトおばさんならぬ、ヤクルト少年をやっていた。三十数軒の小さな村の、10軒くらいにヤクルトを配達してた。たぶん、15分か20分く…

ジャン・シベリウス

クラシック音楽を聴くようになって、最も好きになった作曲家が、シベリウスだった。交響曲第2番がはじめて聴いた曲だと思う。どんなところのひかれたのだろうと考えてみると、やっぱり彼の音楽から感じる空気だと思う。北国らしい澄んだひんやりした空気を感…

いなのなかみち⑤  菅江真澄テキスト

seiko-udoku.hatenadiary.jp seiko-udoku.hatenadiary.jp seiko-udoku.hatenadiary.jp 甘七日 この里の人々とぶらひ来て、すむは八橋の近きにや、今もみづゆく河やながるゝ、燕子花の咲るやなどとひもて、熊谷直堅のかいつけける。 けふよりは心へだつなかき…

崖の上のヤギ

この夏、京成電車の線路沿いの急斜面で生活していたヤギが話題になった。8月11日に捕獲され、3ヶ月の崖での生活を終えた。コンクリート製の擁壁で、平らな足場になる箇所が多くあったのは確かだが、かなりの急斜面でそこをスイスイと器用に移動していた…

音楽を楽しむために

音楽CDが売れているのは日本ぐらいだ、という話を聞いたことがある。「日本ぐらい」は言い過ぎにしても、世界で一番CDが売れているということだろう。 世界は、すでに音楽配信の時代になっているようだ。曲単位やアルバム単位でダウンロードするのではなく、…

広幡八幡宮  柏市増尾

広幡八幡宮に、お札を返納のために妻とお参りをした。 我が家では、三兄弟が初参りや七五三でお世話になっている。昨年は、孫娘も七五三をやった。 ちょうど、近くの小学生が見学に来ていた。ひとクラスの子どもたちが座って神主さんのお話を聞いていた。 コ…

柿の季節

柿は、私がいちばん好きな果物だ。いろいろな果物の中で、柿の果肉の柔らかさ加減や甘さが私の好みである。干し柿も好きだが、けっこう値段が高い。 今年は、天候不順で野菜果物にとっては、最悪な年だったかもしれない。 私の好きな柿はどうかな。 私は、果…

現代詩人全集 角川文庫

長年、多くの本を買い集めてきたのだが、今は手元にほとんどない。 最近になって、もう一度読んでみたいなと思う本がある。でも、とっくに絶版になっている。 角川文庫の「現代詩人全集」である。明治から昭和まで、全10巻で、神保光太郎、伊藤信吉、村野…