晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

アルビノーニとボッケリーニ

いつからか、アルビノーニとボッケリーニがお気に入りの音楽家になっていた。 だいたい、このふたりを交互に聴いている。 もともとは、私のお気に入りはシベリウスだった。 けれども、シベリウスはけっこう重厚である。 もっと気楽に、音楽を聴きたくなって…

水底の星々 冬佳影さんの時代小説

冬佳影さんの時代小説を読んでいる。 このところしばらく、野村胡堂さんの銭形平次捕物控を読んでいたが、今は中断している。 銭形平次捕物控は、青空文庫の作品リストを見ると、あと70作品くらいは残っているようである。 まだ、入力されていないものもある…

あきたのかりね⑥ 菅江真澄テキスト

甘八日 きのふのやうに雨風すれば、はが/\゛しからじ。 はる/\゛ヽこゝをさし来て、ほゐなうかへらんもうければ、晴ぬかぎりは、 「海士のとまやにあまた旅ねぬ」 と、顕仲朝臣ののたまひしも、げにもとおぼへて、けふはあたり見ありく。 此磯のなのりそ…

アマゾンのタブレットを使う

アマゾンのタブレットを使うことにした。 現在、タブレットはiPadを使っている。 このブログも、iPadを使って書いている。 でも、iPadは妻のためのものである。 自分用のタブレットが欲しくなったのだ。 寝ころんで、タブレットを見ていることが多いが、長時…

あきたのかりね⑤ 菅江真澄テキスト

廿四日 雨ふればあるじの上人、けふはなにくれかたらん、とゞまりてと、せちに聞え給へば出たゝず。 ー湯あみの日なれば、大鼓、なる神の頻がごとくにうちならして、開山禅師の御杖をまつさきによこたえ、手ぬぐひ、香炉など、あまたのすけとり/\゛にもち…

日本旅行記、訪問記、滞在記の類いについて④

一年前に、このタイトルで、 ハーバート・G・ポンティングの「英国写真家の見た明治日本」について、取り上げた。 ポンティングは、南極体験隊にも同行した職業写真家であり、日露戦争に従軍したことが縁で来日して、その後3年間日本に住んでいた。 原著は、…

あきたのかりね④ 菅江真澄テキスト

廿一日 あさとく山岨のみちをくれば、山谷の紅葉いとよし。こを、しばし見つゝたゝずみて、 うすくこき蜂の?の紅に山ははぐろの名に似ざりけり 瀬川(添川-東田川郡藤島町)、二か沢、添津、山崎、苅河(以上立川町)、かゝるところを過来れば、阿古谷稲荷…

あきたのかりね③ 菅江真澄テキスト

二十日 空ことなし。 比日羽黒山(東田川郡羽黒町)にまうでんとて、やを出て、やがて梵字川のへたをつたふ。 此みなかみは月の山の雪消の水、湯殿山のしたゝりといふ。 赤河といへるを舟にて渡り、三橋(東田川郡羽黒町)といふところに来けり。 三ところに…

IMEパッドのユーザー辞書を活用することに気がついた

菅江真澄の文章を、テキスト入力している。 OCR処理したテキストの認識誤りの部分を訂正していく。 たまには、ひらがなやカタカナの誤りもあるが、ほとんどは漢字、特に画数の多い複雑な漢字である。 それを、IMEパッドを使って、目的の漢字を探して正しい漢…

あきたのかりね② 菅江真澄テキスト

十六日 つとめて中山といふ処をへて矢引といふ山阪の路のぼりて、家ひとつあるにものとへど、さらにこたふる人もなく、柱につなぎたる猫のみ、ねう/\となきてけるわびしさに、まへなるあぐらに遠方を見つゝいこへば、かりがねの聞えたるをあふぎて例の戯れ…

ブログのことについて

このブログを書き始めたのは、一昨年の8月である。 この2月で、1年と半年、投稿の記事としては今回で500になる。 昨年の8月までは、ほぼ毎日投稿していた。 一年経ったところで、これからは毎日ということではなく、思いつくことを書けたら書くというスタン…

「独身貴族」って何?

このブログの冒頭に、「趣味は、山、本、音楽、PC、その他。」と書いた。 これは、20代の頃からほとんど変わっていない。 まあ、その頃PCはまだ無かったので、代わりに「酒」が入るかもしれない。 そういうものに、小遣いのほとんどを使っていた。 最近は見…

あきたのかりね① 菅江真澄テキスト

天明四年甲辰の九月十日、出羽の国に入たるより、おなじき、しはすの三十日の夜までかいのせ、はぐろやま、きさがたのことをしるす。 いではのくに田川郡鼠が関といふ、うまやのをさがやに泊りぬ。 これよりなべて庄内とよぶ。 こゝより、なにさ、かさと、言…

文字認識アプリサイトが進化していた

先日のブログに、菅江真澄テキストの入力のために、文字認識アプリサイトを利用していることを書いた。 現在校正しているテキストは、数年前にアプリサイトを利用して文字認識したものだった。 そのテキストの校正が終わってしまったので、次の分の文字認識…

菅江真澄テキストを入力している

菅江真澄テキストとして、このブログに月2回のペースで投稿している。 菅江真澄の著作は、「日記」と「地誌」が、全13巻から成る全集のうちのそれぞれ4冊づつを占めている。 そのうちの日記は、旅の順番に収録されている。 第一巻の日記を、10年以上前からPC…

くめじのはし⑩ 菅江真澄テキスト

久目路乃橋より 秋田県立図書館デジタルアーカイブ 押田村をへて西条といふ処に至る。 ここに雁田の神とて誉田尊をあがめまつる。 ほくらのうちに石のおばしがた造り、いくつもならべたり。〔天註--本洗馬村のあしの田といふ処の、わかみや八幡もおなし雄…

義経記を読んでみようと思う

私のPCの中には、いろんなファイルでいっぱいだ。 音楽ファイルは、PCを扱うようになってから、CDをファイル化していたが、その後ネットからダウンロードしてものも多い。 写真や動画などの画像ファイルは、自分で撮影したものから、ネットでダウンロードし…

くめじのはし⑨ 菅江真澄テキスト

久目路乃橋より 秋田県立図書館デジタルアーカイブ かくて、此寺に近き家に宿つきぬ。 女の童雨ふれ/\といふに、いろはにやあらん、かまけるな、こよひはふりなん、雲のたたずまゐいとよし。 ことかたは、をり/\ふりけれど、此山は水無月十日斗にふりた…

銭形平次捕物控という時代小説

昨年の2月ごろに、「銭形平次捕物控 野村胡堂」という記事を書いた。 青空文庫には、「銭形平次捕物控」が第1話から第376話まで、収録されている。 作品リストを見ると、第320話以降は番号が欠番になっているのが多い。 記事を書いた頃は、第50話くらいを読…

百科事典はネットの世界にあるのだろうか

私は、百科事典のようなものが好きである。 小学生の頃に、学習雑誌の付録の人名辞典を熱心に読んでいた記憶があるので、そういう素地はあったのだろう。 私が最初に手に入れた百科事典と言えるものは、「マイペディア」というWindows用の百科事典ソフトだっ…

図書館では、CDも借りられる

今日も、朝から青空である。 日本海側では、かなり雪が降るということを天気予報では言っていた。 関東地方は、寒くはなりそうだが天気は良さそうだ。 歩くには気持ちよさそうなので、出かけることにする。 我孫子市立図書館で借りたCDが、そろそろ返却期日…

くめじのはし⑧ 菅江真澄テキスト

久目路乃橋より 秋田県立図書館デジタルアーカイブ 廿五日 日乗寺におはしける悲珉上人をとぶらへば、みずきやうをとどめて、いとたうとげに、ねんずつまぐり出むかへるに、れいのよしなしごとに、みどきやうとどめたまひなんもこころうければ、ふたたびとい…

旧水戸街道を行く③ 馬橋宿〜松戸宿

旧水戸街道は、萬満寺の山門の前で、道が大きく曲がっていた。 馬橋宿は、萬満寺の門前町だったらしいので、松戸宿と小金宿の間にある休憩のための「間の宿」としては、ちょうどよかったのだろう。 国道6号線と合流した街道は、JRの線路と五、六十メートくら…

ある日の散歩

買い物に行こうと思い、出かけることにした。 ついでに、用事も片付けることにする。 昨日は、雨だったので地面は濡れている。 コンビニで、支払いのアプリにチャージする。 支払いアプリは、現金がいらないので便利だが、店によって使えるアプリが限られて…

旧水戸街道を行く② 小金宿〜馬橋宿

旧街道を南に向かうと、北東から南西に走る国道6号線と交差する。 旧水戸街道と新水戸街道の交差点 国道と斜めに交差した旧水戸街道は、南西に向きを変えながら、国道と並行して進む。 旧街道は、かなりの広さがあり、十分に車がすれ違えるが、なぜか一方通…

旧水戸街道を行く①  中新宿〜小金宿

何ヶ月か前に、「図書館ウォーキング」というのを思いついた。 図書館に行くのに、車で行かずに、歩いて行くのだ。 読書と運動の両方ができて、こんなに都合のいいことはない。 その時に、近隣の図書館までの距離を調べてみた。 こんな感じだった。 千葉県立…

くめじのはし⑦ 菅江真澄テキスト

久目路乃橋より 秋田県立図書館デジタルアーカイブ 廿二日 つとめて千曲川のへたをつたひ、 「科野なる知具麻能川の左射礼しも君しふみてば玉とひろはん」 とずして、ゆく/\見れば、ここかしこに、つな引ふね多ければ、 千曲河波のよる/\すむ月をもる綱…

くめじのはし⑥ 菅江真澄テキスト

久目路乃橋より 秋田県立図書館デジタルアーカイブ 新町といふ里に宿かる。 いまだ日たかければ、とに出てあたり見ありく。 綱曳舟わたし河のむかふ岸辺は、むかし馬場美濃守のこもれる、琵琶城といふ其あと残りぬといふとき、「びはのしろ」てふことを句の…

海を渡る旅

「海外旅行」ということばがある。 日本やイギリスのような、国土のすべてを海で囲まれている島国で、「外国旅行」と同じ意味のことばとして使われているそうだ。 でも、「外国旅行」というのは、なにかしっくりしない。 「海外旅行」の方が、日本人にとって…

「ガロ」と「ボーイズライフ」 

さいとうたかをさんが亡くなってから、2ヶ月になる。 さまざまな番組で、さいとうさんのことが取り上げられたが、ほとんどは「ゴルゴ13」絡みだったと言っていいかもしれない。 私は、「ゴルゴ13」と並行して、「鬼平犯科帳」も愛読してきた。 捕物関係の主…