預かった孫娘と、すぐ近くの公園で遊んでいた。
通称「蚊の公園」である。近所では、この名前で誰でもわかる。
かつて、子どもたちの小さい頃、蚊が異常に発生して、何年も人が寄りつかなかった。
たぶん、手洗い水道下の、水溜めが蚊の温床になっていたのだと思う。
今は、そういうことはない。
いつも、子どもたちが遊んでいる。
でも、公園の正式名称は知らないけど、蚊の公園という名前はみんな知ってる。
滑り台から、ドングリを転がして遊んでいるうちに、ドングリ拾いが始まった。
どんぐりを拾うには時期が遅すぎて、ドングリの皮が破れてるのが多かった。
それでも、いっぱい拾って帰ってきた。
孫娘は、とても満足だ。
ビーズを買ってきて、飾りを作ると言っている。
夕飯は、何をしようか。
「きりたんぽ」をつくることにした。
この冬はじめての「きりたんぽ」だ。
夜は、孫娘のママが迎えに来るので、鍋ならみんなで食べられる。
数日前に、近所のスーパーで、きりたんぽと芹を売ってるのを見かけている。
そのつもりで、買いに出かけたのだが、どちらもなかった。
もう少し遠いスーパーに行ってみた。
きりたんぽも芹もあった。ひと安心。
鶏皮とお酒で出汁をとる。
鶏肉と牛蒡を入れる。
「じいじのきりたんぽ」なので、作り方はかなりアバウトです。
醤油、塩、味醂で味付けをする。
きりたんぽを入れる。普通は、しらたきは入れないが、しらたき大好きな孫娘のために入れる。
そして、長ネギ、最後に芹を入れて完成です。
これが、孫娘のための「じいじのきりたんぽ」。
野菜が、とっても好きな子なのでいっぱい食べてくれる。
この前は、春菊のおひたしをぱくぱく食べておどろかせてくれた。
好き嫌いが、あまりないのはうれしい。
考えてみると、私などはほとんど畑のもので育っている。
海から遠かったし、冷蔵庫などない時代だから、魚は行商の人が冬に何回か来てたかな。
書いてて思い出した。
ハタハタがあった。これは、車で売りに来てた。これだけは、箱で買ってた。
冬のあいだ、焼いたり煮たりして食べてた。
肉は、きりたんぽの鶏肉くらいだ。他の肉は食べたことがない。
きりたんぽを食べていて、
「なんか、コクが足りないね。」
「サッパリしてる。」
ということになった。
子どもの頃を、考えてみた。
そういえば、骨団子というのを入れていた。
鶏の骨をナタの背中で叩いて、ペースト状にして団子を作ってた。
だしをとるだけではなく、骨団子自体も食べられたと思う。
それは、鶏をさばいたおじさんたちの仕事だったけど、ちょっとそこまではできないよなあ。
鶏ガラスープは、鶏ガラをひたすら煮込むんだろうけど、たしかにペーストにしてしまえば、だしは、取りやすくなるだろう。
骨団子は無理としても、鶏ガラスープを作れば、それらしくなるのかなあ。
今度、やってみよう。