晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

茨城県は行動範囲だ

チーバくんというのが、千葉県のマスコットキャラクターである。

プロフィールでは、「千葉県に住むふしぎないきもの」となっているが、犬にしか見えない。

真っ赤な姿で、横向きの姿は千葉県の形をしている。

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よくできているなあ、と思う。千葉県民としてのひいき目かもしれないけど。

耳は東の銚子、足のつま先は舘山、舌が西の浦安あたりなので常に舌を出しているらしい。

黒い鼻は北の野田で、鼻の付け根あたりが私の住む柏である。

鼻から耳までが、茨城県との県境である利根川ということになる。

 

頭の上は、茨城県である。

むかしの国名でいうと、脚が安房国(あわのくに)、胴体が上総国(かずさのくに)、頭が下総国(しもうさのくに)になる。

顔のあたりに住んでると、頭の上にある茨城県は、利根川を渡るだけなのでとても近い。

脚のほうにある館山などは、今は高速道路があるとはいえ、渋滞しがちな千葉県の中央部を越えなければならないので気持ち的にも遠い。

柏からは、新大利根橋を渡ってしまえばつくば市には、1時間かからずに行ける。

国道6号で北東に進めば、霞ヶ浦の西端の土浦、そして水戸である。

 

毎年、都道府県魅力度ランキングとかいうのが話題になる。

2020年は、万年最下位の茨城県が、最下位脱出ということで話題になった。

茨城県を身近に感じて、よく行ったりしている私としては、茨城県が最下位というのを目にするたびに、それはないよなと思っていた。

このランキングのあり方自体に疑問がある。

このランキングは、ブランド総合研究所という一企業が、地域ブランド調査というものを行なっていて、そのうちの都道府県分である。

具体的に、どのような調査をしているのかこの企業のWebサイトを見てみたが、調査項目も概要しか分からず、結果はともかく調査内容も有料で購入しないと手に入らないようだ。

しかも、インターネット調査で、有効回答数は 合計31369人、1人の回答者は20地域にのみ回答なので、地域あたり平均591人なのだそうだ。

1人の回答者が、全地域に回答していないのである。これで、比較ができるのだろうか。

どうしてこんな調査に、マスコミが問題提起しないで、都道府県も一喜一憂しているのか、私には、よく理解できない。

Webサイトにある、調査概要には、調査項目として次があげてある。

 

調査項目  認知、魅力、情報接触、観光意欲、居住意欲、
  情報接触経路(「旅やグルメに関する番組」など14項目)、
  地域コンテンツの認知(「海・山・川・湖などの地理的名称」など16項目)、
  訪問経験(「行楽・観光のため」など16項目)、
  地域資源評価(「街並みや魅力的な建造物がある」など16項目)、
  まちのイメージ(「歴史・文化のまち」など14項目およびイメージ想起率)、
  産品購入意欲、産品想起率(食品、非食品をそれぞれ自由記述)
  …計84項目

 

最も大きな問題は、全国のその地域をよく知らない人も調査に関わっているイメージ調査であることだ。

だから、1位が60.8ポイントで、最下位が11.4ポイントという、あり得ない数字が出てくる。

それなのに、あたかもこの調査内容がその地域の実態であるかのように扱われてしまっている。

調査する方も、それを受け取る方も、この調査がいったいなんであるかをしっかりと把握すべきだと思う。それだけのものとして、扱えばいいんじゃないかな。

大騒ぎすることではないと思う。

 

茨城県は、多様な魅力を持った地域である。

山あり、川あり、海あり。

城下町もあるし、古墳もある。

茶畑、ミカン畑、リンゴもある。

笠間稲荷に笠間焼もある。

あげようとすれば、いくらでもあるけどこのへんで止めとこう。