晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

成人式に思ったこと

テレビで、成人式のニュースをやっていた。

今年は、自治体によって成人式を開催したところと、中止したところがあったようだ。

本人にとっては、人生一回の成人式だけど、世の中は何があるかわからない。忘れられない成人式になるだろう。

今回のコロナは、人類にとっても経験したことのない事件だと思う。

今までも、ペストやらスペイン風邪やらいろんなことがあった。

でも、全世界全人類が、今のような情報を共有できる状況の中で、体験することはなかったことである。

 

そのせいか、ニュースで毎年見る、あまり目にしたくない映像を見なかった。

単に、私が見逃しただけかもしれない。

「私たちは、幼くて、成人に値しません」と言うのを、世間にふれ回っているような、悪ふざけの映像である。

さすがに、今はやるべきではないと思ったのだろうか。

そうでなければ、救いようがない。

 

私の郷里の秋田では、ずいぶん以前から成人式を夏のお盆の頃にやっている。

1月の今頃は、雪の世界なので成人式などやるのが無理なのだ。

大雪が降ったら、会場に集まることが困難である。

夏のお盆の頃なら、遠くへ働きに行ってたり、学校に行ってる人も帰ってくる。

夏の暑い頃に、暑苦しい晴れ着を着ることもなく、華美にならない。

一石二鳥である。

たぶん、雪国はどこもそんなふうになっているじゃないかな。

 

自分が成人式の時は、横浜で学生だった。

住民票は横浜に移していたので、郷里の秋田からは、成人式の連絡などはなかった。

横浜市は、マンモス都市のせいか個人個人に成人式の招待状はなかった。たぶん、広報などには掲載されていたのかもしれない。卒業した学校などを通してなんらかの連絡などがあったのかはわからない。

今は、どうなっているのだろう。

私は、成人式には行かなかった。

招待状をもらったとしても、成人式には行かなかったと思う。

気分的に、成人式どころではなかった。

学校へ行けば、学内封鎖という時代だし。

 

成人というのは、ふつうは身体的、精神的に充分に成熟している年齢だそうだ。法的には単独で法律行為ができる年齢のことである。

日本では、民法上は20歳で成人となっているが、婚姻していれば成人と見なすことになっており、婚姻適齢は、女性16歳、男性18歳である。

また、公職選挙法では、18歳以上に選挙権が認められていたり、道路交通法では、16歳以上に普通自動二輪車等の免許証取得が認められているように、他にも例外的な規定がある。

労働基準法では、15歳の年度終了前の雇用を禁止している。つまり、義務教育終了後に雇用可能ということだ。

 

過去の日本では、男子は数え年の12歳から16歳で元服している。

その、年齢で成人として、扱われたれたということである。

元服したら、一人前として扱われて、一人前になった。

今よりもずっと若くして、一人前だった。

子どもは、一人前として相手してれば、一人前になるよ、という言葉を聞いた事がある。

そのとおりだな、と思う。

社会が、人が成人することをどのように考えているかが、大事なことなんだと思う。

 

 

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