晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

一期一会ということば

西村京太郎さんの「十津川警部シリーズ」を妻と見ていた。

渡瀬恒彦さんと伊東四郎さんのコンビで、ゲストは泉ピン子さんだった。

ということは、再放送である。

十津川警部は、いろんな人がやってるけど、やっぱり渡瀬さんと伊東さんのコンビが、ぴったりだと思う。

泉ピン子さんは、小田原城のボランテアガイド役だった。

そのドラマの中で、泉ピン子さんが「一期一会だと思ってガイドをやってます。」と言う、シーンがあった。

一期一会。

そのことばは、私にとっても、大事なことばである。

 

就職して初めての職場の上司が、「一期一会」と言う言葉を、よく言っていた。

実家がお寺らしく、ことばに重みのある方だった。

私は、座右の銘とかモットーと言われたら、「初心忘れるべからず。」とか「継続は力なり。」という言葉を書いたりしていた。

何事も自分で決めたら、ずっと続けようということだった。

いつも、自分に言い聞かせてきたことばだったかも知れない。

ふたつとも、自分にとって大事なことばだった。

一期一会は、それまでは、知らなかったことばだったが、いいことばだなと思った。

 

私が初めて着任した職場は、その年に新しくできた部署で、十数人の小さな所帯での私は唯一の新任だった。

数年は、ほとんど人事異動もなく同じ顔ぶれだったので、なかなか人に馴染めない私も、やっていくことができたんだなあ、と思う。

施設設備がまだ、不十分な中で、少しずつ体制を整えていった。

スタートからみんなでやってきたという思いがあるので、数十年経ってからも、そのころの上司を囲む会みたいなことをやっていた。

久しぶりに会っても、その当時の話で盛りあがるし、「一期一会」という言葉とともに、記憶がよみがえる。

 

「一期一会」ということばは、その後いろんな機会に目にしたり、聞いたりした。

本来は、茶道に由来することわざであるらしい。

茶会は、一生一度の出会いであると思って、亭主、客ともに互いに誠意を持って接しなさい、ということだ。

お茶の世界だけでなく、人と人の関わりでできているこの社会では、いろんな場で使われている。

人と人との出会いは、また会うかもしれないし、もう二度と会う機会はないかもしれない。だから、今会ってるこの瞬間を大事にしましょう、というような意味合いで使われている。

たしかに、毎日毎日会う人もいるだろう。でも、その日、その時、その瞬間は、一度だけである。

「一期一会」の「一期」は、一生という意味なのだそうだ。

その時ということかな、と思ってたけど、一生に一度ということなんだ。

一度だけのその瞬間の積み重ねで、一生ができているということかな。

 

 

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