晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

ラジカセ事始 アナログとデジタル

朝日新聞ディジタルというサイトを見ていたら、こんなニュースがあった。

日本のレコード市場が、10年前の10倍になった。

アメリカで、レコードの売り上げがCDの売り上げを越えた。

カセットテープでの新譜リリースが、増えている。ビリー・アイリッシュレディ・ガガのような一流どころも出している。

一見、時代と逆行しているように思える。デジタルからアナログなのか?

でも、よく考えると、多様化しているのだ、と思う。

CDは、音質がいいような気がするが、アナログレコードの方が音質はいい。

CDにする時に、高音低音をカットしてるからだ。

カセットは、作成するのにアナログレコードよりもコストがかからない。

それぞれが、自分の必要とするものを選択すればいいのだと思う。

 

私の場合、音楽を楽しむにはPCとスマホが欠かせない。

保存されたディジタルファイルを再生している。

かつては、カセットテープとアナログレコーダーの時代だった。

 

私が、初めて自分用に買ったオーディオ機器と言えるのがラジカセだった。

たぶん、高校1年の時だったので、1969年である。

ラジカセって、いつ頃できたものかなと思ったので、調べて見た。

ラジカセでは、検索してもウィキペディアでは出てこなかった。

ラジオカセットでもダメだった。

ラジオカセットレコーダーで、やっと出てきた。なるほどね。

1968年に、最初のラジカセが発売されたらしい。その前は、カセットではなく、オープンリールだったらしい。オープンリールといっても、わかる人は少ないだろうな。

私だって、雑誌の記事で知ってるだけで、現物を見たことがない。

じゃあ、私が1969年にラジカセを持っていたってことは、時代の先端をいってたのかな。

これは、ラジオの付いたカセットテープレコーダーであるので、ラジオの付かないカセットテープレコーダーは、1960代には発売されていたようだ。

これは、音楽を録音するためには、他の機器をライン接続したり、マイク接続が必要なので、あまり一般向けではなかった、と思われる。

 

私が買ったのは、シャープの機種だった気がするが、ウィキペディアの記事では確信が持てない。

今考えると、とんでもなく使い勝手が悪かった。

なにしろ、ラジオのボリュームと録音のボリュームのレベルが独立していない。録音しようとすると、録音の音量レベルを調整すると、ラジオの音量もそれに連動するので、とんでもない大音量が出てしまう。

しょうがないので、スピーカーの上に辞書など厚手の本を乗せて、消音していた。

今なら、すぐにネットで叩かれて、発売中止だと思う。

それでも、一生懸命にラジオから音楽を録音していた。

曲の紹介に合わせて、スタートボタンを押して、曲の終了でストップボタンを押してた。すべて、手作業である。

AMよりはFMの方が音質がいいのは知っていた。

FM放送は、NHKしかなかったので、せっせと録音していた。NHKのローカル放送では、ハガキのリクエストを受け付けていて、希望した曲を放送してくれたので、何回かハガキを書いた記憶がある。

 

そのうちに、高校3年の時に、簡単なレコードプレーヤーを買った。

レコードをいつでも聴けるようになったが、レコードは高価で月に1枚しか買えなかった。

だから、やっぱりラジカセで音楽番組から録音するしかなかった。

カセットテープは、必需品だったが、けっこう高価なものだった。たぶん、そんなに選択肢はなかったのだろう、ソニーの赤いデザインのものをよく買っていた記憶がある。

テープ1本が、映画の料金よりも高かった。映画は、3本建てで、長編2本短編1本だった。

横浜に住むようになってからは、秋葉原にカセットテープを買いに、通うようになった。

秋葉原には、小さな店が露天のように並び、正体不明なカセットテープを売っていた。

その生産国やメーカーのよくわからないカセットテープは、使えないようなのもあったし、値段のわりには充分に使えるものもあった。70年代だったので、台湾製とか香港製だったのだろうか、よくわからない。

ドンキホーテという店には、なにかあの頃の秋葉原の正体不明な雰囲気を感じることがある。

並んでる商品の中に、正体不明なものが混ざっていたりするからだと思う。

 

その後、ステレオとカセットデッキを買って、少し性能のいい機器を使うようになる。

カセットテープテープレコーダーは、「ウォークマン」というとんでもないものに変化して、世界の音楽文化を変えてしまった。どれくらい続いたのだろう。デジタルの時代になって表舞台からは消えてしまった。でも、名前は残ってるのかな。

私はオーディオマニアではなくて、どちらかというと音楽マニアだと思うので、あまり音質にはこだわらない。

 

ネット社会になって、マスメディアに乗らなくても、存在できる。

1%のシェアがなくても、世界規模で考えれば、充分な市場を確保できる、そういう多様性の社会になってしまったのかもしれない。

 

 

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