晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

見るスポーツとやるスポーツ

私が子どもの頃、テレビで中継してるスポーツといったら、大相撲とプロ野球だった。

大相撲は、今ではNHKだけで放送しているが、その頃は民法でも放送していた。

大人たちは、取組の勝敗を予想するよう投票のようなことをやっていたと思う。

大相撲は、家族みんなで楽しむものだった。

村の神社には、奉納相撲?用の土俵があって、お祭りの時に相撲大会をやってた記憶がある。

学校に相撲部はなかったが、町内の相撲大会はあって選抜メンバーで参加していたようだ。

 

現在は、プロスポーツはいろいろある。

サッカー、ラグビー、バレーボール、バスケットボール。

ゴルフ、卓球もあるし、フィギュアスケートなどウインタースポーツもある。

どれがプロで、どれがアマチュアなのか、もうよくわからない。

マチュアでも、スポーツを続けるには資金が必要である。

かつては、オリンピックはアマチュアスポーツの祭典と言ってた気がするが、サッカーあり、野球あり、ゴルフあり、プロ選手ばっかりである。

マチュアスポーツの祭典は、どこへ行ってしまったのだろうか。

 

私が子どもの頃は、野球が唯一と言っていいスポーツだった。

しかし、高校へ行ったら、いろんなクラブ活動があった。

新聞部に入ったのだが、窓の外はウエイトリフティング部の練習場だった。

出入りのドアの前は、吹奏楽部の練習場で、毎日すばらしい演奏が大音量で響きわたっていた。

夏になって、全県総合体育大会があるので、新聞部は取材のために遠征した。

私は、テニスと剣道の担当になった。

どちらも、ほとんど見たことがなく、ルールも知らなかった。

テニスのポイントの数え方がわからない。

剣道なんて、何がどうなったのか、見ててもわからない。

近くにいた人に、教えてもらった。

 

われわれの世代なら、誰でもキャッチボールや草野球はやったことがあったと思う。

二十代の頃に、少年野球の指導している人が言ってるのを聞いた。

もう、野球部だけに運動神経のいいのが集まってくるわけじゃない。

サッカー、バレーボール、バスケットボールに散らばってしまう。

田舎はともかく、もう野球が特別なスポーツではなくなっていた。

いろいろある中の、一つのスポーツでしかなかった。

時代は、多様性の時代になっていた。

それが、40年以上昔のことである。

 

ところが、社会はその変化について行ってなかった。

テレビ局は、どこも野球中継だけをやっていた。

私は、グローブとボールを持っていて、我が子たちとキャッチボールくらいはやったことがある。

でも、草野球を友だちとやったことはないと思う。

今の子どもたちに聞いたら、野球チームに入ってるような子以外は、野球をやったことがないのじゃないかな。

たしかに、私は野球部に4年間在籍していたので、野球に対しては愛着はある。

でも、マスコミが今だに野球を特別扱いしていることには、すごく違和感がある。

 

高校野球に対する扱いは、やりすぎだと思う。

高校生がやっているのは、野球だけじゃない。

マイナーなものが、いろいろある。

もう少し、バランス感覚があっていいと思う。