流山の図書館に返す本があって、行くことにした。
最近は、歩くことにこだわっているので、歩くことにした。
先日行こうとした、北小金の東雷神社が方向が近いので、帰りに寄ることにする。
今日は、陽射しがありそうで、歩くには暑いかなと思いながら、歩き始める。
まずは、麗澤大学のキャンパスを抜けて行く。
麗澤大学の学生宿舎脇を抜けて、流山市に入り向小金の住宅地を歩く。
旧水戸街道を渡り、さらに行くとJR常磐線にかかる名都借跨線橋である。
なんと、車道なのに、登り降りは1車線で、橋上だけが2車線という不思議な橋である。
通称「譲り橋」であり、譲り合わないと渡ることができない。
歩行者用には、階段と歩道がある。
橋を渡り終わると、国道6号線である。
流山市立木の図書館に到着した。
ここは、流山市役所の出張所と図書館の複合施設である。
1階の出張所はやってるが、2階図書館は休館日だった。
こんなことを、何度やったことだろう。
気を取り直して、神社に向かうことにする。
途中で6号線は、JR常磐線を越えるので、その手前で線路方向に降りる。
地図を見ると、目的の東雷神社の手前に、前ヶ崎香取神社があるようなので、寄ってみることにする。
JR常磐線に沿った道路を進んでいくと、前ヶ崎香取神社はあった。
香取神社は、経津主神を祭神とし、香取神宮を総本社とし、全国に400社あるといわれる。
関東地方に多いが、特に利根川と江戸川沿いに多く分布する。
10世紀以降に開拓された元低湿地だった土地に多いようである。
しかも、社殿は台地上にあっても、近くを小さいながらも河川が流れていることが、共通しているような気がする。
前ヶ崎香取神社の創建年代は不詳であるが、明和5年の棟札が残っていることから、江戸時代には栄えていたと思われる。
同じ前ヶ崎の台地には、北部に前ヶ崎城址があることを考えると、神社の創建はさらにさかのぼるだろう。
境内は、南北に広がっているが、東側には住宅地が迫っている。
北側、西側は、農地と森林であり、南側は、道路を挟んでJR常磐線の線路である。
社殿はかなり古いものであるが、由緒のようなものは表示されていなかった。
拝殿脇を通って、本殿にまわると、本殿はかなり大きな建物だった。
ほとんど、拝殿と同じくらいの大きさがあった。
本殿の隣に、立派な境内社があったが、社名がわからなかった。
ひとまわりして、拝殿方向を振り返ってみた。
鳥居前の道路を、西に100メートルほど進むと、道は下り坂である。
低地に出たところで、線路下を隧道が通っていて、反対側に出る道がある。
地図を見ると、それと並行して川の流れがある。
かつては、どれくらいの流れだったのだろう。
隧道をくぐって、さらに西方向に進む。
しばらく歩くと、東雷神社の入り口の登り坂出た。
ここは、境内のすぐ近くまで、JRの線路がせまっていて、歩道橋が鳥居前にある。
参道が、JRの線路のために削られてしまったのかもしれない。
東雷神社の創建年代は不詳であるが、平成16年の境内の遷宮記念碑には、400年以上守ってきたとある。
松戸市史料には、東雷神社の由来として次の文章がある。
いつ頃の、記録なのかはわからない。
東平賀字中通ニアリ。祭日ハ毎年十月十五日、氏子ハ東平賀全部境内官地ナリ。其ノ坪數二百八十八坪あり。
1坪≒3.3平方メートル、計算すると
288坪は、959.4平方メートルって、どれくらいの広さなのだろう。
記念碑には、昭和60年に火災のために、社殿を焼失したとある。
そして、平成16年に再建しているが、再建にあたって、神社所有地の一部を売却して、本殿拝殿の建設資金にしたということである。
現在は、本殿裏に森が全くなく、住宅地になっている。
社殿の裏を見ると、拝殿と本殿はそれぞれ独立していないので、一体化しているのだと思われる。
この東雷神社が、東平賀の村の鎮守の杜だったのだろう。
今は、まわりは住宅地が迫り、鉄道が境内の脇を通り、JR北小金の駅までもそれほどの距離ではなく、そのような雰囲気はない。
東平賀の地は、千葉に就職した私が、ひとり暮らしの後で、両親と住んでいたところであり、私にとっては思い出深いところである。
その頃は、この神社のことを知らなかった。
線路をはさんで向こう側の、本土寺に近いところに住んでいた。
本土寺も、知る人は知る、くらいでそんなに有名ではなかった。
今は、少し観光地っぽくなっている。
帰途は、根木内城址公園経由で帰った。
ただ、通り抜けただけである。
帰ってから、地図を眺めていた。
前ヶ崎香取神社は、鳥居の前を鉄道が通ってしまっている。
東雷神社は、参道のあたる部分が、線路で削られたのだろう。
明治初期の地図を見ていると、鉄道も国道もない。
田舎の村の様子が、見えてくる。
集落の住宅は、まばらに散らばっている。
その風景が、浮かんでくる。
「どこでもドア」でも、ほしいものである。
ちょっと、行ってきたい。
青色 標高10m未満 茶色 標高10m以上20m未満 緑色 標高20m以上
見てるだけで、楽しくなる。
散歩の必需品である。