小学生の頃に、「義経物語」というのを読んだ記憶がある。
なぜ、義経だったのだろうか。
著者名は覚えていないし、内容についても細かくは覚えていない。
たぶん、「義経記」を少年向けに、現代語訳したものだった、と思う。
その後、中学校や高校で、「徒然草」や「平家物語」などの古文と言われるものに出会うのだが、それにのめり込むということはなかったが、拒絶することもなかった。
普通の文学作品と同様に、興味の対象だった。
「古典テキスト一覧」 Taiju‘s Notebook
このサイトには、物語、日記、紀行、随筆などの日本の古典文学といわれるもののテキストが、多くの置かれている。
ところが、何という人が運営しているのかわからない。
Taiju‘s Notebookというサイトの中のページである。
どこかの大学の先生なのかな、と思うのだが手がかりがない。
他のサイトでは、あまり見かけない作品があるので、ありがたいサイトである。
テキストの内容は、「作成中」という表示があって、久しぶりに見たらそのままのようなものがあったり、第一巻だけで終了したようなものもある。
たしかに、人間の興味、関心は、次々に移っていくものだから。こんなものかもしれない。
「菊池真一研究室」
これは、とてもすごいボリュームのテキストが掲載されているサイトである。
菊池眞一さんと荒山慶一さんというお二人の記名のある作品とテキストがある。
お二人について調べてみたのだが、どのような方かは、わからなかった。
菊池眞一さんは、江戸から明治の頃の芸能関係のものである。
荒山慶一さんは、中世の物語をテキスト化していて、ほとんど全巻を、HTMLファイル、テキストファイルで提供している。
「平家物語」、「義経記」、「源平盛衰記」、「承久記」、「太平記」、「曽我物語」などまだまだあって、書ききれない。
並大抵ではない作業だと思うと、頭が下がる思いである。
「源氏物語の世界」 渋谷栄一
国文学者であり、藤原定家や源氏物語の研究者である渋谷栄一氏のサイトである。
「源氏物語」、そしてその作者である紫式部の日記である「紫式部日記」、歌集である「紫式部集」が、掲載されている。
それぞれについて、本文、ローマ字版、現代語訳、翻刻資料が収められている。
渋谷栄一氏は、このサイトにあるコンテンツを自由に使ってくださいと言っている。
それは、源氏物語のような古典は、共有の財産である、と言ってるのだと思う。
渋谷氏の文書は、次のとおりである。
【ご利用の皆様へ】
わたしは、インターネットの最大限の利点を活かして、日本の代表的古典文学作品である「源氏物語」を、誰でもが、何時でも、何処からでも、自由に、読むことができて、しかも、使い易く、信頼できる、内容のあるコンテンツを提供したいと念じています。併せて、メールによって利用者との相互交流を大切にしていきたいとも思っています。したがって、わたしはweb上に公開したわたしの著作物に対して、著作権や知的財産権などを主張しようとは考えません。利用者の良識によって、広くいろいろと利用されさまざまに活用されることを願っていますので、わたしの著作物に関するダウンロードや加工なども自由です。生物が一つの生命から発生してさまざまな形態に進化を遂げていったように、わたしの作成したコンテンツからさらにより優れたコンテンツが生まれ出てくることを期待しています。一人の人間の力、一個の個体にはおのずと限界があります。このコンテンツがもしこの世に有益なものであれば、これを時空を超えて次の世代へと受け継いで永遠に発展していってもらいたいと願っているのです。(2001年1月1日)