私は、英語は苦手ではないが、得意というほどではない。
英会話は、ほとんどできないけれど、英語に対して拒否反応はない。
それは、高校生の頃に、英語の曲を一生懸命に日本語訳をしていたことが、意味があったのかなと思う。
好きになった曲が、どういうことを歌っているのか知りたかったのだ。
最初に翻訳した曲は、サイモンとガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」だった。
“Sound of Silence”という曲名からわかるように、彼らの曲は哲学的なのか、歌詞に使われている言葉も、教科書には出てこないようなものが多かった。
YouTubeでリアクション動画というのを、よく見る。
音楽動画を見て、感想を話すのだが、英語で話しても英語字幕を表示させることができる。
自動翻訳で、日本語にもできたりするが、とても不思議な日本語で疲れてしまう。
英語字幕の方が、何分の一しか理解できないにしても、なんとなくはわかる。
この頃の洋楽のヒット曲は、どれくらいの枚数が売れていたのだろう。
いくらなんでも、何十万枚も売れたとは思えないので、何万枚というところだろうか。
でも、ラジオで流れるような曲はほとんど日本版が発売されてたと思う。
気になって、売り上げ枚数を調べたら、桁が違っていた。
「サウンド・オブ・サイレンス」は、81万枚も売れている。
今よりずっと洋楽の存在感は、大きかったのだろう。
P.F.スローン 「孤独の世界」From a Distannce
「サウンド・オブ・サイレンス」を聴いていた高校生の頃に、やはりP.F.スローンの「孤独の世界」も聴いていた。
ラジオでよくかかっていたのだと思う。
P.F.スローンは、ソングライターとして才能が認められ、有名なアーティストに提供した曲が、ヒットしている。
しかし、自ら歌手として歌おうとして独立したが、歌手としては不遇だったようだ。
「孤独の世界」は、1966年に発表したがアメリカでは売れず、なぜか1969年になって日本で、ヒットしている。
歌詞に使われている言葉は、私でも知ってるもので難しいことばはない。
文法的にも、高校生でもなんとかなりそうである。
でも、それが具体的に何を意味してるかとなる、難しい。
印象的なメロディーで、次のように始まる。
Have you ever heard a lonely church bell ring?
Have you ever heard a crying angel sing?
From a distance, from a distance you can hear a crying angel sing
She's crying for the sadness tomorrow's sins may bring
この曲は、ひとりで世界に出て行く若者に対して、心構えのことを歌っているのだろう。
私なりの解釈では、全てのものは見方を変えれば違って見えるよ、ということだと思う。
Have you ever wondered just how tall is tall?
From a distance, the highest building still looks very small
From a distance, from a distance the highest
building still looks small
Oh, we can't measure anyone or anything at all
どんなに大きな建物だって、離れてみれば小さく見える。
ひとは、なんでもすべて測ることはできるわけじゃない。
Faith, my friend, is so hard to recognize
When you're traveling all alone in the night
Just look for the lights and
独りで、夜の道を旅するには、 光を探さなければならない。
光というのは、自分の信念とか価値観なのだろうか。
だから、「孤独の世界」なのかもしれない。
バリー・マクガイア 「明日なき世界」“Eve of Destruction"
Barry McGuire/明日なき世界Eve of Destruction (1965年) - YouTube
バリー・マクガイアは、「ニュー・クリスティ・ミンストレルズ」を脱退して、ソロとしてこの曲を発表した。
「ニュー・クリスティ・ミンストレルズ」は、「グリーン・グリーン」で有名なバンドだが、この曲で聞こえるダミ声はバリー・マクガイアだと思う。
P.F.スローンが提供した曲だが、それぞれにとって最大のヒット曲である。
内容は、ベトナム戦争の泥沼にはまり込んでいたアメリカの内外の問題を描いて、かなり過激である。
原題を直訳すると、「破壊前夜」になる。
一部の放送局では、放送禁止になったらしいが、大ヒットになった。
The eastern world, it is exploding
Violence flaring bullets loading
You're old enough to kill but not for voting
You don't believe in war
But what's that gun you're toting
And even the Jordan River has bodies floating
But you tell me
Over and over and over again, my friend
Ah you don't believe
We're on the eve of destruction
この曲が発表されて20年後の1988年、忌野清志郎は、「COVERS」でこの曲をカバーした。
いかにも、清志郎らしいことばと歌い方で。
これに対して、ある評論家は「こんなへたくそな歌手に、これほどつまらん歌詞をつけられてリメイクされている」と書いたらしい。
なるほど、そういう聞き方もできるのだな。
彼にとっては、この曲は過去の思い出ではなく、今も生きている現実だったのだろう。
見方を変えれば、ものごとはさまざまに見える。
P.K.Limited "Getting Straight"
P.K. Limited 映画「・・・YOU・・・」Getting straight - YouTube
この曲は、やはり高校生の頃のヒット曲である。
「ゲッテング・ストレート」という映画のサウンドトラックということになっているが、映画はそれほど評判にはならなかった気がする。
主演は、キャンディス・バーゲンという人気女優だった。
曲の方は、ラジオでよく聞いたが、P.K.リミテッドというのが、男性2人組らしいが、他の曲があったのか、どんなアーティストかはわからない。
サウンドは、アコースティックなギターをバックに、柔らかいハーモニーを聴かせるものである。
歌詞を見ると、難しいことばはないのだが、何を意味しているのか、いまひとつわからない。
世の中が、住みにくくなるということだろうか。
手の中のリンゴのように、毎日世界が小さくなるのか。
The world gets smaller everyday
Like an apple in your hand
Hey do you really feel that you can run away
Have you noticed that there’s hardly room to stand
Don’t you feel that mom’s good old apple pie
Gets harder to swallow everyday
Don’t you feel the grand old eagle stands for do or die
Or did he lay an egg and fly away