ローリング・ストーンズのチャーリー・ワッツさんが亡くなったということを、ネットニュースで知った。
80歳だったそうだ。
ローリング・ストーンズを知ったのは、洋楽に興味を持ち始めた中学生の頃だ。
たぶん、ビートルズとセットで知ったかもしれない。
高校生になって、本格的に聴くようになった。
その頃は、優等生っぽいビートルズよりも、ワルっぽいローリング・ストーンズの方がカッコよく思えて、私の好みだった。
とは言っても、レコードもCDも買ったことはない。
ローリング・ストーンズだけではないけれど、ロックの連中がおじいさんになってもロックをやってるというのは、その頃は想像もできなかった。
ロックンロールは、1950年代中ごろに生まれたらしいので、私が聴き始めた頃は、チャック・ベリーもリトル・リチャードもエルビス・プレスリーも、まだ現役だった。
ビートルズやローリング・ストーンズなどのイギリスの若者は、アメリカの黒人のブルースやリズム&ブルースの影響を受けた音楽をやっていた。
ローリング・ストーンズも、そんな音楽をやりたいブライアン・ジョーンズというギタリストがリーダーとなって、結成したらしい。
でも、アメリカもののカバーだけでは、やっていけないのでオリジナル曲が必要になる。
ビートルズは、ジョン・レノンとポール・マッカートニーのコンビで、オリジナル曲を作り成功していた。
ローリング・ストーンズも、ボーカルのミック・ジャガーともう一人のギタリストであるキース・リチャーズのコンビで、曲を作り始め成功をおさめる。
「サティスファクション」、「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」とか「黒くぬれ Paint It Black」とかが、高校生の頃に聴いた曲だったが、かっこいいと思った。
チャーリー・ワッツというドラマーは、もともとジャズ畑の人だったらしい。
後年、ソロ活動でジャズ・アルバムを発表している。
悪ガキっぽいメンバーの中に、ひとりだけ静かなお兄さんがいる感じだった。
きっと、いくつか年上なんだろうと思っていたが、年はそんなにかわらないらしい。
ロックバンドの多くは、解散や再結成を繰り返している。
ビートルズは、結成から10年くらいで解散している。
ローリング・ストーンズのように1962年の結成以来解散せず、半世紀以上ロックの第一線で活躍しているバンドは、他にないかもしれない。
とはいえ、ローリング・ストーンズの内情は平穏なものではなかったようだ。
私が、このバンドを知ってまもない頃に、リーダーのブライアン・ジョーンズが脱退し、数週間後にプールの事故で亡くなった。
カバー中心のバンドから、オリジナル曲を作るようになり、曲作り担当のミックとキースの発言力が強くなり、作曲できないためにリーダーとしての存在感を失ってしまったのが原因だった。
その後、リード・ギターには、ブルース・ブレーカーズにいたミック・テイラーが加入した。
1974年からは、フェイセスなどでロッド・スチュアートと活動していたロン・ウッドに代わり、現在に至っている。
1991年には、創立以来のメンバーだったベーシストのビル・ワイマンが脱退し、サポートメンバーとしてダリル・ジョーンズが担当している。
彼らは、私よりひと回り上の世代である。
私が、中学生の時に20代だったのだ。
YouTubeを検索したら、哀悼の動画がアップされていた。
ミック・ジャガーもポール・マッカートニーも、しっかりおじいさんだった。
ロッカーであり、おじいさんであるのは、いいものだと思った。
そういう私も、おじいさんだ。
若者のまま、亡くなったロッカーもいた。
先日書いた清志郎さんは、おじいさんになる前に亡くなったな。