晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

秋田もろこしと大館のお菓子

昨日は、南部せんべいのことを書いた。

そうしたら、秋田のお菓子も食べたくなってきた。

やっぱり、秋田もろこしだなと思ったが、南部せんべいと同じように全国的には知られてないだろう、という気がした。

ほとんど、スーパーのお菓子売り場で見たことがない。

「もろこし」ってなに?と言われたら、落雁の仲間かなというしかない。

落雁というのは、米などから作った粉に水飴や砂糖をまぜて着色し、型に押して固めて乾燥させた「打ちもの」と呼ばれる「干し菓子」である、となってる。

原料は、米だけではなく豆、栗、蕎麦なども使われるらしいが、「秋田もろこし」は他ではない小豆(あずき)の粉が使われている。

そのせいか、やさしい風味が口に広がって、上品である。

かみ砕くよりは、口の中で溶けていく感じなので、最近は一口サイズの小さくてかわいい感じのものが、多くなってる気がする。

f:id:seiko_udoku:20210905144757j:plain

秋田もろこし ウェブサイト「食と暮らし学」より

nanmoda.jp

「もろこし」は、秋田県で全県的に食べられているものだと思う。

私は、10代で秋田を離れてしまったので、今ひとつ自信がない。

私が育ったのは、秋田県の北東部の大館市の近辺である。

大館は、いちおう秋田藩の支城があった城下町だったので、古そうな和菓子屋さんがあった。

秋田を離れてからも、姉や親戚はいたので、よく帰郷した。

子どもの頃から好きだった和菓子を、おみやげに買ったり、もらったりした。

これらのものは、大館のローカルなものだと思う。

 

「練屋のバナナ」というのが、一番好きだった。

「練屋のバナナ」は、最中である。

バナナの形の皮の中に、バナナのフレーバーの餡が入っている。

子どもごころにも、なんて上品なおいしさだろう、と思った。

最近は、ひとサイズ小ぶりな、ミニバナナも出ている。

 

www.neriyakashiho.com

nanmoda.jp

 

島内製菓の「大文字」というお菓子は、我が家の息子たちが子どもの頃、大好きだった。

秋田に行くたびに、おみやげに買っていた。

島内製菓は、私にとって懐かしいお店である。

高校時代、新聞部にいた私は広告をお願いしに通っていた。

このお菓子は、毎年大館市鳳凰山で行われる「大文字送り火」にちなんで、つくられたものだと思う。

慰霊と無事息災を願った「大文字送り火」は、昭和43年に始まったらしいので、大館に昭和44年から住んでいた私は、それを見ていたはずだ。

 

f:id:seiko_udoku:20210905144931j:plain

大文字 島内製菓

お菓子の「大文字」は、とてもシンプルな、ものだ。

小豆の餡がたっぷり入ってるのが、子どもたちの気に入ったのだろう。

今でも、ときどき食べたいな、と言ってる。

 

子どもの頃に、父親がときどき「あけがらす」というお菓子を買ってきてくれた。

大人っぽいお菓子だな、と思っていた。

その後食べるたびに、好きになっていく気がする。

「明けがら寿」(あけがらす)は、砂糖、クルミ、寒天だけを原材料としている。

見た目も、食べた感じも、すっきりしていると思う。

shop.yamadakeigetudo.com

「あけがらす」は、かつては山田桂月堂さんだけで作っていたと思うのだが、今は大館市内の和菓子屋でレシピを共有して、「大館のお菓子」にしようとしてるようだ。

 

子どもの頃に食べていたお菓子が、50年後の今も変わらず作られて、売られているのはうれしい。

大館のお菓子は、私の住んでる所ではもちろん売ってはいないが、ネットショッピングで買うことができそうだ。

帰郷する機会も少なくなったので、使ってみようと思う。

いつまでも、残っていてほしいものだ。

 

 

seiko-udoku.hatenadiary.jp

seiko-udoku.hatenadiary.jp

seiko-udoku.hatenadiary.jp

seiko-udoku.hatenadiary.jp