外へ出かける時に、とりあえず確認するのは、サイフとスマホである。
それがあれば、大丈夫である。
スマホがあれば、旅行に出かけても、写真もビデオも撮れる。
デジタルカメラは、持ってるがこの何年も使っていない。
デジタルのビデオカメラは、処分してしまった。
「スマホ」の略称が定着してしまった「スマートフォン」が、最強のツールになったのは、やはりカメラとしての機能が充分なものだったからではないだろうか。
もちろん、携帯電話としての機能、そしてミニPCとしての機能があって、それに写真とビデオを撮れるカメラの機能がある。
それが、あの小さな個体に一体化しているのだ。
それだけで、完結できるというのはすごい。
他の何かを繋いだり、カードを差し換える必要がない。
長男が生まれて、歩き出し、片言を言うようになった時、ビクターのビデオカメラを買った。
その頃のビデオカメラは大型で、肩にのせて撮影していた。
フルのVHSテープを使っていたので、でかいはずである。
今なら、テレビ局のカメラマンが、外で使っているような感じだ。
今の感覚から言ったら、とんでもなく高かったと思う。
普通のVHSテープが使えたので、レンタルの映画などがそれで見れた。
ビデオデッキは、カメラに比べたら金額は半分以下だったろう。
1980年代の後半の話である。
次男が生まれた時に、いただいたお祝いで小型のビデオカメラを買った。
ソニーのHi8というコンパクトなビデオカメラだった。
テープが、カセットテープのように小さくなっていた。
それまでのような黒いスーツケースのようなかさばるのではなく、大きめのカメラケースくらいになっていた。
その他に、フィルムを使うカメラで写真を撮っていたのだから、我ながら忙しいことをやっていた。
写真のアルバムが、毎年何冊か増えていった。
PCが、一般に普及して行くにつれて、フィルムを使ったカメラはデジタルカメラに置き換わっていった。
私も、デジタルカメラにしたが、それはxDピクチャーカードというメモリーカードを使うものだった。
xDピクチャーカードは、富士フィルムとオリンパスが共同開発したものだった。
今でこそ、その頃いくつもあったメモリーカードの規格は、淘汰されてSDカードとUSBメモリだけが残っている。
ソニーのメモリースティック、東芝のスマートメディア、サンディスク等のコンパクトフラッシュと言った具合だった。
デジタルカメラの普及とともに、ビデオカメラもデジタル化していった。
我が家も、ソニーのデジタルカメラを購入したが、保存媒体はまだテープだった。
こうして、記録されたテープが多く多く残されたが、再生する機器が使えなくなる中で、アナログのデータをデジタル化できないままに、時間が過ぎていった。
PCを使ったデータ変換は、所要時間など考えると、あまり現実的ではなかった。
今になって思えば、ビデオデッキを使う方法が、合理的だったろう。
アナログ録画したものを、一旦ビデオデッキに移してデジタル化したものを、DVDに保存する。
そのような時間の余裕がないままに、再生できる機器はなくなり、記録されたテープも散逸してしまった。
考えてみると、世の中を一世風靡したような、規格や機器も、それほど長い命があるわけではない。
カセットテープのウォークマンは、消えてしまったし、CDだって過去のものになりつつある。
10年、20年でもたいしたものだ、ということかもしれない。
今は最強のツールであるスマホは、どのように変わっていくのだろう。
それとも、他の何かに置き換わるのだろうか。