ビートルズの「イエスタデイ」は、ポール・マッカートニーがギターの弾き語りでレコーディングした。
リンゴ・スターは、この曲にドラムを合わせるのは難しいと言い、ジョージ・ハリスンとジョン・レノンは、もう一本ギターを追加することは無意味だと思う、と言いレコーディングには立ち会ったが、演奏はしなかったという。
結局、プロデューサーのジョージ・マーチンがアレンジした弦楽四重奏の演奏を、オーバーダビングした。
今となっては、「イエスタデイ」はこの演奏しか考えられない。
翌年1966年に、「エリナー・リグビー」という曲が発表されているが、この曲は弦楽八重奏がバックで、メンバーは演奏せず、ボーカルとコーラスである。
ヴァイオリン4、ヴィオラ2、チェロ2という編成らしい。
これもまた、「イエスタデイ」と同じで、弦楽あっての曲になってしまっている。
ジェスロ・タル 「ブーレ」
「ジェスロ・タル」というイギリスのロック・バンドは、1967年に結成され、「ブーレ」は1969年の2枚目のアルバム「スタンド・アップ」に収録されていた。
イアン・アンダーソンがリーダーで、ボーカルそしてフルートを演奏していた。
フルート奏者のいる不思議なロックバンドだった。
長髪でヒゲモジャでブーツをはいて、バッハの「ブーレ」を演奏する。
今聴くと、ロックというよりもジャズである。
高校生だった私には、なんともインパクトのあるバンドだった。
この曲以外は、覚えていない。
「ブーレ」はその後、私のクラシックギターのレパートリーになった。
Jethro Tull Bouree live - YouTube
ハービーマン 「メンフィス・アンダーグランド」
ハービーマンは、ジャズのフルート奏者だが、ジャズとロックの境がなくなったクロスオーバーと呼ばれるものが出てきた時代だった。
この曲は、シンプルなリズムをバックに、軽快なジャズのフルートが乗って行くような感じで、私は気に入っていた。
そういえば、日本にも渡辺貞夫さんというミュージシャンがいた。
渡辺さんもフルートを吹いていて、軽快でさわやかな感じは、共通するものがあった気がする。
Herbie Mann Memphis Underground
https://www.youtube.com/watch?v=BO_Lfk-8P5c
ハーブ・アルパート 「蜜の味」
ハーブ・アルパートとテファナブラスという、ラテン系のグループはその頃ヒット曲がいろいろあって、誰でも知っていた。
マリアッチといったかな、とにかく軽快な音楽だった。
ハーブ・アルパートは、トランペットを吹いていたが、この頃はイージーリスニングが全盛で、トランペットと言ったら、「ニニ・ロッソ」と「ジョルジュ・ジューバン」だった。
「夜空のトランペット」は、どっちのヒット曲だろう。
ニニ・ロッソはイタリア、ジョルジュ・ジューバンはフランスで、しっとりしたトランペットだった。
Herb Alpert The Tijuana Brass A Taste of Honey
https://www.youtube.com/watch?v=LGmQXuySF28