晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

月日の流れを知る

f:id:seiko_udoku:20211020153420j:plain

十月桜

毎月中旬の頃に、妻の母の入院している病院に行く。

入院費を支払うためである。

妻がいっしょの時もあるし、妻が仕事で出てる時は私一人である。

病院から書類が届くと、また一ヶ月経ってしまったのだなと、思う。

昨年の初めに、コロナ禍になって面会中止になるまでは、毎日面会に行っていた。

歩いて5分とかからないので、午後の面会時間に合わせて出かけていた。

仕事のない自由の身なので、それが日課だった。

それが、昨年の2月から、こんなに近いのに病院へ行くことがなくなった。

 

病院からは特に、患者の様子などを知らせてくれることはない。

何も連絡がなければ、特に何事もない、ということだと思う。

こちらから、ナースセンターに連絡すれば、患者の様子を教えてはくれるだろう。

それも、迷惑かなと思うと、なかなか連絡もできない。

これが、介護施設であれば、また違う対応かもしれない。

病院である以上、やれることは限られているのだろう

入院患者を持つ家族は、みんな同じ状況なのだ、と思う。

 

北千住で一人暮らししていた妻の母が、倒れて救急入院したのが、一昨年の夏だった。

容体が安定したということで、我が家の近くの病院に転院した。

考えてみると、88歳の誕生日の一ヶ月くらい前だった。

会話もできなくなっていて、誕生日どころではなかった。

そして、半年くらいで、コロナ騒動である。

面会もできなくなった。

今年の誕生日で、90歳になったはずである。

もう、一年半も面会できていない。

90歳って、すごいよね。

旦那さんは、もう30年も前に亡くなっている。

 

f:id:seiko_udoku:20211020193731j:plain

 

支払いを終わって、病院を出た。

買い物をして帰ろうと、団地のマーケットに向かう。

病院の隣に公園があって、その一角に、十月桜が咲いていた。

春の桜は、せいぜい咲いているのは、2週間くらいのものだと思うが、十月桜はずっと咲いている気がする。

今が満開なのかなと思うが、一輪、二輪と咲き始めたのは、もう一ヶ月以上前だった気がする。

でも、長く咲いているのは、なんかうれしい。

そういえば、私の母が入院していた時も、この桜が見える南向きの部屋にいたことがあった。

何年前に、なるだろう。

 

桜の木の下のベンチに、老夫婦が座っていた。

今日は私一人だけど、私と妻も老夫婦なんだな。

あらためて、そう思った。

 

f:id:seiko_udoku:20211020195123j:plain

後ろに病院が

 

 

seiko-udoku.hatenadiary.jp

seiko-udoku.hatenadiary.jp

seiko-udoku.hatenadiary.jp

seiko-udoku.hatenadiary.jp