YouTubeをながめていたら、「時代遅れのロックンロールバンド」というMVがあった。
メインが、桑田佳祐で、共演者として、世良公則、佐野元春、Char、野口五郎という名前が並んでいた。
この顔ぶれは、いったいなんだろう、と思った。
共通点といえば、タイトルどおり「ロック」なのだろうが、それぞれちょっと毛色が違う。
野口五郎さんが、場違いのようでもあるが、彼は年季の入ったギタリストのはずである。
加山雄三さんとの対談を、テレビで見たことがあるが、ギターの話を、歳の差を感じさせず、ほんとに楽しそうに話していた。
これはたぶん同級生なのだろうという気がした。
私よりは、ちょっと年下だろう。
調べてみた。
昭和30年だから、1955年生まれの同級生だった。
同級生なので、昭和31年1956年の早生まれもいる。
桑田佳祐 1956.2.26
世良公則 1955.12.14
佐野元春 1956.3.13
Char 1955.6.16
野口五郎 1956.2.23
桑田佳祐 feat. 佐野元春, 世良公則, Char, 野口五郎 - 「時代遅れのRock’n’Roll Band」 (Official Audio) - YouTube
映像は、ドラマ仕立てになっている。
小学生の頃からバンドをやっていたメンバーが、小学校の校舎に集まって演奏をする。
教室の真ん中に、マイクを一本だけ立てて、交代で歌う。
タイトルには、名前がないが、大友康平さん(1956.1.1)は、いつも出遅れてしまう少年の設定らしく、遅れてやって来て、後半の体育館での演奏では、ドラムを叩いている。
クレジットには、特別友情出演となっている。
体育館での演奏でも、真ん中にマイクが一本だけである。
どういう経緯で、こういうプロジェクトができたのかは知らないが、長年やってきてれば、誰が自分と同じ世代かは、わかるのだろうな。
「今を生きる全ての人たちと次の世代へ向けた「エール」が込められた、優しさ滲む愛と希望のロックンロール・ソングである。」
「同じ時代 同じ場所 同じ空気」の中で、生きて来たのだ、という思いはあるのではないだろうか。
私は、1953年生まれなのだが、この世代、同級生はどんなものなものなのか、調べてみた。
甲斐よしひろ、天野滋、内海利勝、研ナオコ、稲垣潤一、桑名正博、円広志、渡辺香津美
同級生なんて、全国に確か200万人以上いたはずだし、それがどうしたの、である。
でも、小学校5年生で東京オリンピック、中学校1年でビートルズが来日したのは確かである。
横浜で学生生活をしてる頃、秋田の私と同じ高校の卒業生がロックバンドで、デビューした。
和田アキ子さんが司会の番組で、今月の新人みたいなコーナーに出ていた。
思い出したのは、高校の文化祭で、校庭のステージで演奏していたバンドである。
私の好きな、「クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル」のナンバーをやっていたのだ。
うちの学校に、自分と同じ音楽を聴いてるやつがいたことに、驚いた。
そのバンドと同じ秋田の能代の高校のバンドからピックアップされたメンバーで、「ジャネット」というバンド名だった。
たぶん、札幌オリンピックで話題になった「ジャネット・リン」からきていたのだと思う。
デビュー曲は、阿久悠作詞、平尾昌晃作曲なので、期待されていたのだろう。
今聴くと、いい曲ではあるが、グループ・サウンズの流れである。
自分たちがやりたいものを、やれる前に解散してしまったのかもしれない。
ジャネットは、ギター2、ベース、ドラムの4人のバンドだった。
このうちの、ギター、ドラムの2人が、のちに全盛期だった頃のオフコースのメンバーになっていたのを知ったのは、ずいぶん後になってからである。
自分の同級生のリストを見ていて、驚いたのが「因幡晃」さんである。
就職した頃に、「わかってください」がヒットして、彼が郷里の秋田の大館出身であることは知っていた。
でも、自分と同じ学年だとは思わなかった。
大館出身の歌手で、名の知れた人はあまりいない。
因幡晃さんは、かなり知られているだろう。
過去に遡ると、「上原敏」という大歌手がいる。
「妻恋道中」や「裏町人生」というヒット曲を持つが、なにせ戦前の方である。
「裏町人生」は、藤圭子さんもカバーしていた。
歌謡曲好きの方なら、名前は知ってるかもしれない。
やはり、「同じ時代 同じ場所 同じ空気」の中で生きる、というのは大きなことなのだ。