眼鏡のフレームの調子がおかしい。
なんとかしないと、いけない。
私は、車の運転には眼鏡が必需品である。
私は、田舎育ちなので、視力は良かった。
視力検査では、いつも1.5だった。
それもそのはず、家の回りは田んぼだし、隣の家まで100メートルくらいある。
考えてみたら、身の回りにメガネをかけた人は、いなかった。
高校生の時に、街中に引っ越した。
そのせいか、1.2くらいになってしまった。
学生時代は、あんまり視力を気にしたことはなかった。
就職して、デスクワーク中心の仕事になった。
机に向かって座ってる時間が、長くなった。
そんな生活を続けて、20代の終わり頃、自動車の運転免許を取ることを決めた。
そんなに、必要に駆られたわけではないが、友人が次々と免許取得してたので、俺も取っておこうかと思ったのだ。
その頃、だいぶ視力が低下しているのを自覚していた。
運転となると、眼鏡が必要になるだろうと思って視力検査した。
驚いたことに、視力検査表の一番大きいのが見えなかった。
なんと、視力が0.1なかったのだ。
あの大きな図形がぼやけていて、上下左右などがわからない。
それでも、仕事に差し支えがなかったのは、どんな小さな字でも近づけば、しっかりはっきり見えるからだった。
ど近眼で、しかも、乱視だった。
たぶん、近いものばかり見ている仕事で、徐々に悪化したのだろう。
考えてみると、思いあたることはあった。
夜空の月を見てると、月が二重に見えたが、スモッグのせいだと馬鹿なことを思ってた。
離れてると人の顔がぼんやり見えていた。
見えてはいるが、はっきり見えない。
結果として、あまり人の顔を見なくなっていた。
そういうわけで、30歳近くなって私は眼鏡をかけることになった。
車に乗るときは、眼鏡をかけざるをえないが、ふだんはあまりかけなかった。
通勤も車は使ってなかったので、眼鏡なしで出かけていた。
眼鏡なしで仕事に支障は、感じてなかったのだ。
眼鏡なしで出かけて、帰ったらテレビを見るために眼鏡をかけるという、逆転したことをやっていた。
ところが、何回か転勤しているうちに、困ったことになった。
年とったせいもあるだろうが、新しい職場で顔と名前がなかなか覚えられなくなってきたのだ。
しょうがないので、仕事にも眼鏡をかけて行くようになった。
眼鏡をかけてる時間が、圧倒的に長くなった。
それでも、近眼なので本を読んだり、パソコンをやるときは、眼鏡を外す。
近くを見るときは、眼鏡が無い方が楽なのだ。
一時、遠近両用の眼鏡にしたことがあるが、慣れればなんとかなると思ったのだが、なかなか慣れることができなかった。
クラクラする感じがあって、足元があぶない
結局、通常のものに戻した。
退職して6年ほどになる。
眼鏡をかけることは、習慣化したので、ほとんどはかけている。
今は、裸眼での視力はどうなっているだろう。
ときどき、眼鏡を外して風景を見たりするが、それなりには見える。
デスクワークはしていないのだから、できるだけかけていない方が視力は回復するのだろうか。