晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

はしわのわかば⑤ 菅江真澄テキスト

十二日 (宮城県)桃生ノ郡鹿股(カノマタ)(河南町鹿又)の有隣(アリチカ)ノ翁、ところ/″\尋ねわびて、けふも又あはでむなしく皈るなンど書て、 尋ねこしかひもなぎさにすむ鶴のこと浦遠く声ぞ聞ゆる とあるを見て、 たちあそぶ方こそしらね友つるのうら珍…

難しくて面白い漢字の世界④ 漢字文化圏の国々

「ウィキペディア」の中国語版である「維基百科」の関連サイトの「維基文庫」が、中国の古典書籍の宝庫であることを、先日書いた。 これを、このところ眺めていたが、中国の古典だけではなく、中国の周辺の漢字文化圏の国々に関わる書籍も数多く収録されてい…

はしわのわかば④ 菅江真澄テキスト

十日 けふもさるがう舞あり。 こよひまた一夜なンどあれど、風なぎたれば、此あたりの花のちり残るも見まほしく、また春のころ見し逹谷(タツコク)ノ窟(イハヤ)、桜原といふ処は名さへおもしろければ、ふたゝびとて平泉を出たつ。 むかし悪路王ひそかに都…

難しくて面白い漢字の世界③ 「三国志演義」と「封神演義」

若い頃に、横山光輝さんの「三国志」を読んでいた。 なんと、全60巻という大作である。 タイトルが、「三国志」となっているが、原作となっているのは、史書である「三国志」ではなく、説話である「三国志演義」である。 同じ頃に、「水滸伝」や「項羽と劉邦…

難しくて面白い漢字の世界② 「超漢字」と「今昔文字鏡」

何万字、いや、十万字を越えるという漢字のことを考えていて、思い出したことがある。 ずいぶんと昔のことだけれど、ほとんどすべての漢字を使えるということを売りにしたアプリが、話題になったことがある。 たしか、そんなアプリが二つあったと思うのだが…

はしわのわかば③ 菅江真澄テキスト

八日 つとめて、里の童を道あないとして、きのふの路をいさゝか分て、大金(オホガネ)といふ処の岨に、桜の二三本(フタモトミモト)たてるが朝風に吹さそふをうち見やり彳めば、童の小河に臨(ノゾミ)てものうかがふさま、何ならむとおもへば石斑魚(カジ…

難しくて面白い漢字の世界① 漢字辞典と異体字

菅江真澄のテキストを校正していて、苦労するのは正確な漢字を探すことだ。 OCR、つまり「光化学文字認識機能」によって、文字画像から文字データに変換させているのだが、時にはとんでもない文字として認識されている間違いがある。 そんな時には、まず、漢…

ボクの音楽武者修行 半世紀を経て再読する

三ヶ月ほど前に、小澤征爾さんについて書いた。 逝去のニュースを知って、高校生の頃に、彼の若かりし頃の著作を読んだことを、思い出したからだ。 とても印象深い本だったのは確かだが、なんといってももう50年以上前の記憶である。 もう一度読んでみたくて…

はしわのわかば② 菅江真澄テキスト

六日 よむべの雨もなごりなう晴て、花かあらぬか、山のはごとにかゝる白雲いとふかし。 松井といふ処におもしろき飛泉(タキ)あり、けふはその滝見なむ、いざたまへとあるじ芳賀慶明のいへれば、やをらこゝを出たち、うちかたらひゆけば山吹が柵といふあり…

菅江真澄の旅日記

菅江真澄の旅日記のテキストを校正している。 菅江真澄全集十二巻のうち、日記の部分は、第一巻から第四巻までである。 数年前に、全集の原文をスキャナーで画像ファイル化して、更にOCRでテキストに変換した。 オンラインで、OCR変換してくれるサイトを使っ…

私のとってのパソコン 「電子書籍をつくる」

ブログの更新が滞って、なんと1ヶ月以上になってしまった。 今までで、最長期間かも知れない。 原因は、パソコンに放置されていたファイルの整理をしていて、それが面白くてブログに手がつかなかったからである。 このブログのタイトルの下に、「趣味は、山…

ボクの音楽武者修行  小澤征爾

小澤征爾さんが、亡くなった。 言うまでもなく、日本を代表するクラシック界の音楽家である。 若い頃から、クラシック音楽を愛好してきた私にとっては、身近な存在だった。 とは言っても、彼の演奏会に一回も行ったことはない。 私がクラシックのコンサート…

柳田国男と菅江真澄

菅江真澄は、それほど知られている人ではない。 私の学校生活の中でも、彼の名や作品は教科書などでは扱われていなかった。 現在は、どうなのだろうか。 だから私は、二十代になって,菅江真澄の研究者である内田武志氏の新聞記事を読むまでは、その名を知ら…

かすむこまかた11 菅江真澄テキスト

近隣(チカドナリ)の翁の訪来(トイキ)て、都は花の真盛(マサカリ)ならむ、一とせ京都(ミヤコ)の春にあひて、嵐の山の花をきのふけふ見し事あり、何事も花のみやこ也とて去ぬ。 数多杵(アマタギネ)てふものして餅搗(モチツキ)ざわめきわたりぬ。 …

かすむこまかた10 菅江真澄テキスト

廿八日 毛越寺のふる蹟見なんとて田の畔づたひして、礎の跡なンどにいにしへをしのぶ。 廿八日 毛越寺の衆徒某二人、日吉(ヒエ)ノ山に登り戒檀ふみにとて旅立ければ、此法師たちに、故郷に書(フミ)たのむとて、 ふる里を夢にしのぶのすり衣おもひみだれ…

かすむこまかた⑨ 菅江真澄テキスト

「是はもろこしのごかん(後漢)のめいてい(明帝)の御代に、かぶむと申ス老人にてさふらふ也」 と老翁(オヂ)、老嫗(ウバ)両人(フタリ)出(デ)て、己(オノ)がむすめの死(ミマカリ)し事をなげき、塚にをみなへし、おしこぐさの生たるを記念(カタミ)…

6枚目の図書館カード

ひさしぶりに、図書館ウォーキングに出かけた。 小金原にある松戸市立図書館の分館に向かうことにした。 朝から天気も良く青空で、気温もだいぶ過ごしやすくなっている。 今年の夏は暑かったので、遠出は避けていた。 遠出のウォーキングは、いつ以来だろう…

かすむこまかた⑦ 菅江真澄テキスト

「忠衡密渡蝦夷ニ」といふくだりに 「其夜泉三郎忠衡は、郎徒共に暫く防キ矢を射させて後は館に火をかけ、自害の体にもてなし裏道より遁れ出て終蝦夷にこゝろざし、津軽ノ深浦へとぞ落行ける。 頃は六月廿日余り、深浦の港は兼て秋田ノ次郎が謀ひにて、交易…

かすむこまかた⑥  菅江真澄テキスト

また康元、正嘉のころならむ、相模守時頼、最明寺して落飾(スケシ)たまひて、法ノ名を覚了房道崇と号(ナノリ)て国々めぐり給ひ、こゝにもしばし杖を曳(ヒキ)とめられしといふ庵の跡あり。 また舞鶴(マヒヅル)が池も雪に翅(ツバサ)のふり埋れ、梵字…

かすむこまかた⑤  菅江真澄テキスト

四月(ウヅキ)ノ初午ノ日は白山神の祭にて、七歳男子(ナナツゴ)を馬に乗(ノセ)て粧ひたて、白兎(シロウサギ)の作り物あり。 此白兎は従者(スンザ)にてもろこしより神のぐし給ひしまねびといへり。 此処(コゝ)に斎奉(イツキマツ)る白山ノ神霊(…

かすむこまかた④  菅江真澄テキスト

二十日 けふは磐井ノ郡平泉ノ郷(サト)なる常行堂に摩多羅神の祭見ンとて、宿の良道なンどにいざなはれて徳岡の上野を出て、はや外(ト)は春めきたりなンど語らひもて行ク。 遠かたの田ノ面の雪の中にこゝらたてならべたる鶴形(ツルガタ)は、まことにあ…

隣づきあいはむずかしい

購読リストに読者登録してあるブログを読んでいた。 私が読者登録してあるブログは、かなりの数ある気がするが、どこを見れば自分が登録してあるブログの一覧が見れるのかわからない。 もちろん、自分のブログの読者一覧を見るのはわかる。 「歴ログ-世界史…

かすむこまかた③  菅江真澄テキスト

白粉(シロイモ)の、さはにあらねば、近き世には山より白土(シラツチ)を掘り来(キ)て、三四日(ミカヨカ)も前日(サキツヒ)より、花白物(オシロイ)よ/\と肆(イチ)にうりもてありくを買ひ、水に解(トカシ)たくはひおきて是を塗(ヌ)る也。 む…

かすむこまかた②  菅江真澄テキスト

十二日 つとめて、小雪ふりていと寒し。 午うち過るころより若男等(ワカヲラ)あまた、肩(カタ)と腰とに「けんだい」とて、稲藁(ワラ)もて編(アメ)る蓑衣(ミノ)の如なるものを着(キ)て藁笠(ワラガサ)をかヾふり、さゝやかなる鳴子いくつも胸(ム…

かすむこまかた①  菅江真澄テキスト

夕づゝのかゆきかくゆきゆきくさまくら旅にしあればそことさだめず 雲ばなれ遠き国方(クニベ)にさそらへありき、ことしもくれて、みちのくの胆沢(イサワ)ノ郡駒形(コマガタ)ノ荘(サウ)ころもが関のこなた、徳岡(トクオカ)(胆沢郡胆沢村)という里…

かすむこまかた  菅江真澄テキスト

「かすむこまかた」は、天明6年(1786年)正月から2月にかけての日記である。 菅江真澄は、陸奥国仙台領胆沢郡前沢駒形で正月を迎えている。 天明3年春に、故郷の三河を離れて旅に出た菅江真澄にとっては、旅の途上の三回目の正月である。 天明4年は、信濃国東…

国名について調べてみた18  古代の道と駅

これは、私の日本の歴史の勉強のための覚書です。調べたこと、考えたことを書きとめてます。 令制国というものに興味があって、気が向けば調べたりしています。 近所の市立図書館分館で、久しぶりに本を借りた。 「事典 日本古代の道と駅」という書籍だが、…

けふのせはのゝ⑦ 菅江真澄テキスト

廿八日 あるじにいざなはれて、阿部(安倍)のふる館のあと見にとて行ぬ。 加志といふ処に、黒沢尻四郎政任のありしいにしへを偲ぶ。 北上河をへだてて、国見山のいとよく見やられたり。 国見てふ名はところ/″\に聞えたり。 神武の帝八十梟を国見丘に撃給ふ…

けふのせはのゝ⑥ 菅江真澄テキスト

十日大瀬河(石鳥谷町)といふに土橋かけたるを渡る。 この流は藤原朝臣盛方の、 「ほどもなくながれぞとまる逢瀬河かはるこゝろやゐせきなるらん」 とながめ給ひしは、これと、もはらいへり。 八幡(ヤハタ)(石鳥谷町)を過て宮部(花巻市)をくれば、花巻とい…

浮世絵と江戸時代

ここ数週間、浮世絵関係のサイトを、まるごと電子書籍に変換するということをやっていた。 かなり膨大なファイル数で構成されているサイトなので、やはり思ったよりも時間がかかった。 ひとつは、「浮世絵文献資料館」である。 その名のとおり、浮世絵につい…