晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

旅をする人たち

旅や旅行というのは、見物・保養・調査などの目的のために、居所を離れてよそのよその土地へ行くこと、だそうだ。 辞書によっては、「ひととき」とか「一時的に」という言葉が入っているものもある。 つまり、一定の居所があることが前提で、そこを離れてよ…

わかこゝろ⑦ 菅江真澄テキスト

いくとせかこゝろにかけて姨捨のやまにこよひぞ見つる月かげ 僧洞 月 あくがれてをばすて山にみる月のくまなきかげやよもにめづらん 永 通 名にたかき姨捨山にこよひみん月のむしろにまどゐあかして 啓 基 をば捨の山のまどゐに見る月のさやけきそらにかたる…

セピア色の風景

数年前に、母が亡くなった。 父は、もう30年くらい前に亡くなっている。 アルバムのようなものを作ろうとして、二人の写真を整理してきた。 ほとんどは、スキャンしてデータ化した。 ところが、二人の若い頃の写真がほとんど残っていない。 たしか、黒い台紙…

富士山とその仲間たち

富士山には、登ったことがない。 これからも、登らないような気がする。 私は、どちらかと言うと緑に覆われたような山が好きだ。 そういうところで育って、登り始めたのもそんな山だったからかも知れない。 富士山の登山道は、ほんとに何にもないようだ。 日…

空中写真で町を見る 航空写真と衛星写真

私がパソコンを使い始めた時、Windowsはバージョン3.1だった。 ヤフージャパンは、1996年から始まったということである。 WindowsをWindows95にバージョンアップしたそのころから、Yahoo!を検索サイトとして使ってきた。 だいぶ前に、Yahoo!の検索エンジンは…

日本旅行記、訪問記、滞在記の類いについて③

我孫子市立図書館で借りた4冊のうちの残り2冊を読んでみた。 いずれも、講談社学術文庫文庫だった。講談社学術文庫は、1976年発足の文庫で、古典新訳や書き下ろしも多く、私もずいぶんお世話になった文庫である。 2000冊以上刊行されているらしいが、著者の…

わかこゝろ⑥ 菅江真澄テキスト

十九日 つとめて浅間をたつ。 このあたりをさして、 「浅羽野にたつ水輪小菅ねかくれてたれゆへにかはわが恋ざらん」 と聞え給ふる。 この朝葉をあやまりて浅間といへるにや。 鈴虫のふり出てながめ紅のあさはの野良やいざわけて見ん 松本を過ぎ村居をへて芝…

日本旅行記、訪問記、滞在記の類いについて②

我孫子市立図書館から借りてある4冊の書籍を読んでいる。 気にかかる箇所の文章を抜き出そうと思う。 フランシスコ・デ・ザビエル 「聖フランシスコ・デ・ザビエル書翰抄下」 岩波文庫 アルーべ神父 井上郁二 訳 ザビエルは、ポルトガル国王ジョアン3世によ…

日本旅行記、訪問記、滞在記の類いについて①

外国に行って、初めて日本がどういう国かがわかる、というようなことはよく言われる。 日本にいる限りは、それが当たり前なので意識して考えることがない。 私の数少ない海外旅行の経験で、感じたことがある。 家族でカナダのバンクーバーに行った時、ホテル…

落語と歌舞伎

菅江真澄は、宝暦4年(1754年)に三河国で生まれ、文政12年(1829年)に出羽国角館で亡くなった。 天明8年、郷里を離れ信濃を経て、出羽、陸奥、蝦夷と北国への旅に出た。 信濃においての著作「いなのなかみち」の本文は、次のようにはじまる。 このひのもとにあ…

わかこゝろ⑤ 菅江真澄テキスト

十六日 つとめて神宮寺といふ寺にまうづ。 このみてらのふみにいはく、彦火々出見尊の妹姫、おはんこゝろ世にさかなうおましまししかば、此かぶり山に捨られ奉りしより、山は姨捨の名におへりとか。 此こと、いづれのふみにかありけん、 「わが心つきはてぬ…

ザリガニの北限と南限

先日、「私にとっての恩師」を書いた時に、先生はザリガニの研究者で秋田県北部がその生息の北限である、と書いた。 うろ覚えで、書いてしまったのだが、間違いだった。 正確には、ただのザリガニではなく「ニホンザリガニ」で、しかも「北限」ではなく「南…

さくらんぼを摘む

早咲きの桜の話題を、テレビで放送するようになった。 さくらの季節は、もう少し待たなければならない。 まして、さくらんぼは、まだまだ先のことである。 でも、なにがきっかけか思い出してしまったので書くことにする。 何年か前に、山形でさくらんぼ摘み…

わかこゝろ④ 菅江真澄テキスト

旅衣おもひたつより姨捨の月に心をかけて来にけり すみのぼる光ありやとをば捨の山口しるき月の夕かげ よそに見しみねも尾上もおしなべて月のなかなる姨捨のやま あきらけき御世の光もさしそへて今はなぐさむをばすての月 野路山路分こし露の袖の上に宿して…

私にとっての恩師

私にとっての恩師と言える人は、一人だけで他に第二候補はいない。 ということは、私はたまたま恩師と言える人がいただけである、ということも言える。 私にとっては恩師でも、恩師である先生にとっては、私はたぶん数え切れないほどの教え子のうちの一人だ…

わかこゝろ③ 菅江真澄テキスト

十五日 雨雲の余波なう晴て、あさひらけ行空に、月の山口をよろこびうちいひて、宿を出て桑原といふ名のあれば、 草枕かりねの露もおなじくははらはで袖に月やどさなん おなじところのながめを、なをかた。 里の子がかふこのまゆのいとなひもほどへて淋し秋…

可愛い子には旅をさせよ

日本だけの問題ではないが、海外からの観光客がほとんどなくなって、ずいぶん経過している。 20年くらい前なら、そこまでダメージがなかったのかもしれない。 観光立国推進基本法を制定したのは、平成18年のことである。その後、海外からの観光客が急激に増…

放浪の俳人 種田山頭火

昨年、種田山頭火没後80年ということで、「新 山頭火全集」(全8巻)が刊行された。 私は、20代の頃に「種田山頭火句集」を、持っていた。ちょうど、菅江真澄という人を知った頃である。 私にとっては、菅江真澄と同様に、生涯を旅に送った、というところに惹…

ブラタモリを楽しむ

NHKの「ブラタモリ」という番組で、北海道のサロマ湖を歩いていた。昨年の秋ぐらいに放送されたらしいが、録画したのを見てた。 サロマ湖って、どの辺にあったっけ。 北海道は、湖がいっぱいあるから、わからなくなる。 網走の隣にあるのか。網走湖っていう…

地図帳を開けば見えてくる

書籍に金を惜しまず、全集など買っていた頃、地図帳もいいものを買っていた。 ワールドアトララスは表紙が布張り、日本分県地図はビニール張りで、いずれもA3くらいの大判だった。値段も、どちらも3、4万円だった。 しっかりした作りだったが、あまりにも立…

わかこゝろ② 菅江真澄テキスト

十四日 よべより雨ふれば、つとめて、あまづつみしていでたつ。 みちのかたはらに、としふりたる松の四本ふし立るに紙ひきむすびたるは、いかなるゆへかあらんととへば、これなん高埜大師の手かけ松に侍れば、身にねがひある人は、かく、紙さきむすびて行侍…

村がなくなっていく

世の中には、変わった人がいる。いや、奇特な人と言うべきかな。 以前、ブログで森林鉄道のことを書いた時に、ネットで検索していたら、廃止になってしまった鉄道とともに、人が住まなくなってしまった村、廃校になってしまった学校など、いろんなものが見つ…

忘れられない山

「山と渓谷」という山岳雑誌があって、ずいぶん長く購読していた。 私が、購読していた頃は月刊で、かなり厚手の雑誌だったので、何年かのうちに本棚のうちのかなりのスペースを占めるようになった。 山岳雑誌は、他に「岳人」と「山と仲間」と「新ハイキン…

富士山と筑波山

先日、江戸川に行った時、あわよくば富士山が見えないかなと、思って行ったけど、案の定見えなかった。 ずっと以前にきれいな富士山を見たのは、思いがけなく見えたんだった。 サイクリングに出かけて、野田市と吉川市にかかる玉葉橋を渡った時に、富士山が…

特定地方交通線と第三セクター

恥ずかしながら、今になって「第三セクター」の意味を理解した。 もちろん、「第三セクター」が、公民が出資経営する企業であることは知っていた。 なぜそれが、「第二セクター」ではなく、「第三セクター」なのかということである。 何のことはない、私企業…

ひとり旅

旅をするようになった頃、友人を持たなかった私はひとり旅をしていた。 夏の長期のアルバイトの後に、4、5日か1週間くらいの旅行をしていた。 初めての旅行は、能登半島だった。なぜ能登半島だったのか、思い出せない。 たぶん、たいした理由はないだろう。 …

ディズニーランドは夢の国

小学生時代の私が、ディズニーのテレビ番組が好きだったということは、以前このブログで書いた。 その頃は、アメリカ製のテレビ番組を、日本語に吹き替えて放送していた時代だった。 その中の一つが、口髭のウォルト・ディズニーおじさんが登場する「ディズ…

わかこゝろ① 菅江真澄テキスト

天明三のとしの春より、科埜の国つかまの郡に在て、この秋、更科や姨捨山の月見てんと、おもふどちうちものがたらいて、葉月の十三日、いまだ明けはてぬより旅よそいして、もとせんばの里を出て野はらになれば、 さらしなの月おもふとてしるべなきやみにぞた…

わかこゝろ 菅江真澄テキスト

天明3年、菅江真澄は、東筑摩郡洗馬村の医師可児永通宅に滞留中だった。 8月の名月を、更級郡八幡村の姨捨山で眺めるために、風流な同好者数名が誘いあって出かけることにした。 8月13日に出発して、29日に帰着している。 この年の日記「いなのなかみち」か…

運転免許証にまつわること

4年後の2024年が、運転免許証の次回の更新時期になる。 もう、免許証は返納だなあ、と思っていたのだが、よく考えてみると返納してほんとに大丈夫か心配になってくる。 定期的に、病院に行かなければならない家族がいる。その、通院が問題なのだ。バス電車乗…