晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

かすむこまかた④  菅江真澄テキスト

二十日 けふは磐井ノ郡平泉ノ郷(サト)なる常行堂に摩多羅神の祭見ンとて、宿の良道なンどにいざなはれて徳岡の上野を出て、はや外(ト)は春めきたりなンど語らひもて行ク。 遠かたの田ノ面の雪の中にこゝらたてならべたる鶴形(ツルガタ)は、まことにあ…

隣づきあいはむずかしい

購読リストに読者登録してあるブログを読んでいた。 私が読者登録してあるブログは、かなりの数ある気がするが、どこを見れば自分が登録してあるブログの一覧が見れるのかわからない。 もちろん、自分のブログの読者一覧を見るのはわかる。 「歴ログ-世界史…

かすむこまかた③  菅江真澄テキスト

白粉(シロイモ)の、さはにあらねば、近き世には山より白土(シラツチ)を掘り来(キ)て、三四日(ミカヨカ)も前日(サキツヒ)より、花白物(オシロイ)よ/\と肆(イチ)にうりもてありくを買ひ、水に解(トカシ)たくはひおきて是を塗(ヌ)る也。 む…

ロックの時代 20 Now I Here

毎日のように、Youtubeをチェックしている。 それが、私にとっては唯一の音楽についての情報源と言っていいかも知れない。 数ヶ月前、いつものようにYoutubeを見ていたら、Radwimpsの海外公演のビデオがアップされていた。 Radwimpsというバンドは聞いたこと…

客観的であること 論理的であること

客観的である、論理的である、そうありたいものだと自分では思っている。 しかし、人間というものは、なかなかそうはいかないものである。 自分にあまり関係のないものであれば、けっこう客観的論理的な判断ができる。 ところが、現実にはそういう訳にはいか…

送電線鉄塔の建替工事が始まる インフラとライフライン

団地の掲示板に、東京電力の文書がだいぶ前から貼ってある。 「送電線鉄塔工事のお知らせとお願い」 工事期間は、今年の7月から来年の4月までとなっている。 ところが、工事はまだ始まる形跡がない。 団地は、北東部の3棟と西南部の7棟と、合計10棟の低層の…

かすむこまかた②  菅江真澄テキスト

十二日 つとめて、小雪ふりていと寒し。 午うち過るころより若男等(ワカヲラ)あまた、肩(カタ)と腰とに「けんだい」とて、稲藁(ワラ)もて編(アメ)る蓑衣(ミノ)の如なるものを着(キ)て藁笠(ワラガサ)をかヾふり、さゝやかなる鳴子いくつも胸(ム…

まるめろのうた

私の住む集合住宅に隣接して、光ヶ丘団地がある。 日本で最も古い公団住宅だった光ヶ丘団地は、20年ほど前に建て替えられて、高層住宅になった。 だから現在は、正確には「グリーンタウン光ヶ丘」という名前に変わっている。 歩いていると、運動広場の近くに…

かすむこまかた①  菅江真澄テキスト

夕づゝのかゆきかくゆきゆきくさまくら旅にしあればそことさだめず 雲ばなれ遠き国方(クニベ)にさそらへありき、ことしもくれて、みちのくの胆沢(イサワ)ノ郡駒形(コマガタ)ノ荘(サウ)ころもが関のこなた、徳岡(トクオカ)(胆沢郡胆沢村)という里…

青歯王とブルートゥースBlueTooth

カーオーディオが壊れて音楽を聴けなくなったので、しばらくスマホ本体だけで聴いていた。 スマホの音は、しばらく聞いていると疲れてくる。 なんとかしようと、電気屋やカー用品の店舗を覗いてみた。 カーオーディオは、ほとんどカーナビに内蔵されたもので…

かすむこまかた  菅江真澄テキスト

「かすむこまかた」は、天明6年(1786年)正月から2月にかけての日記である。 菅江真澄は、陸奥国仙台領胆沢郡前沢駒形で正月を迎えている。 天明3年春に、故郷の三河を離れて旅に出た菅江真澄にとっては、旅の途上の三回目の正月である。 天明4年は、信濃国東…

歴史とドラマ 「牧野富太郎自叙伝」

「牧野富太郎自叙伝」を読んでいる。 先日、図書館で「古代日本の道と駅」を借りて読んだことを書いた。 実は、図書館での目当ては、この本ではなかった。 牧野富太郎という植物学者についての本がないものか、探していた。 やはり、分館にはなく、本館に行…

国名について調べてみた18  古代の道と駅

これは、私の日本の歴史の勉強のための覚書です。調べたこと、考えたことを書きとめてます。 令制国というものに興味があって、気が向けば調べたりしています。 近所の市立図書館分館で、久しぶりに本を借りた。 「事典 日本古代の道と駅」という書籍だが、…

国名について調べてみた18 街道と駅

バッテリーは消耗品

iPadのバッテリーを交換した。 昨年ごろから、バッテリーの持ちが目に見えて低下していた。 このところ、100%充電しても一時間ももたず、あっという間に60%を割って、突然電源が落ちる。 なんとかしなければと、ネットでバッテリー交換ができる業者を調べて…

お気に入りフォルダの音楽を聴く

カーオーディオが不調である。 不調どころではなく、ほとんど音が出なくなってしまった。 純正のカーナビに内蔵のオーディオシステムなので、10年以上になる。 最初は、CDを読み込まなくなった。 そのうちに、右チャネルから音が出なくなって、ついに左も出…

私にとっての未踏の地

広島でのG7に参加する各国の首脳が、原爆資料館を見学したというニュースを見た。 それぞれが、さまざまな思いを持って、見たことだろう。 私も、若い時に広島の原爆資料館に行った。 夏休みの2ヶ月間のアルバイトを終えた後の旅行だったから、9月になってい…

けふのせはのゝ⑦ 菅江真澄テキスト

廿八日 あるじにいざなはれて、阿部(安倍)のふる館のあと見にとて行ぬ。 加志といふ処に、黒沢尻四郎政任のありしいにしへを偲ぶ。 北上河をへだてて、国見山のいとよく見やられたり。 国見てふ名はところ/″\に聞えたり。 神武の帝八十梟を国見丘に撃給ふ…

広葉樹と針葉樹

日曜日の朝に、「所さんの目がテン」という番組を久しぶりに見た。 この番組は、科学番組である。 身近なものを、いろいろ調べてみようというもので、ずいぶん昔から見てる気がする。 こどもが小さいころからなので、20年にはなるだろうと調べてみたら、19…

けふのせはのゝ⑥ 菅江真澄テキスト

十日大瀬河(石鳥谷町)といふに土橋かけたるを渡る。 この流は藤原朝臣盛方の、 「ほどもなくながれぞとまる逢瀬河かはるこゝろやゐせきなるらん」 とながめ給ひしは、これと、もはらいへり。 八幡(ヤハタ)(石鳥谷町)を過て宮部(花巻市)をくれば、花巻とい…

国名について調べてみた17 安房国と総国

これは、私の日本の歴史の勉強のための覚書です。調べたこと、考えたことを書きとめてます。 令制国というものに興味があって、気が向けば調べたりしています。 ひさしぶりに、車で遠出をした。 行き先は、いろいろ考えたのだが、房総半島にした。 ゴールデ…

浮世絵と江戸時代

ここ数週間、浮世絵関係のサイトを、まるごと電子書籍に変換するということをやっていた。 かなり膨大なファイル数で構成されているサイトなので、やはり思ったよりも時間がかかった。 ひとつは、「浮世絵文献資料館」である。 その名のとおり、浮世絵につい…

けふのせはのゝ⑤ 菅江真澄テキスト

八日つとめて寺林(岩手郡玉山村)、河口(岩手町)をへて、巻堀(玉山村)といふ村に斎ふ金勢大明神といふかん籬あり。 こは名にたかふ、石の雄元の形あまた祠にをさめたるはいかにととふに、近きころ盗人とりうせたるを、もとめいだし奉りてのちは、此里のこと処…

時代は変わる

ボブディランが、「時代は変わる」という曲を作ったのは、1964年だそうだ。 私は、その曲をサイモンとガーファンクルの歌で聴いた。 サイモンとガーファンクルは、同じ1964年の自分たちのデビューアルバムで、この曲をカバーしている。 私が初めて聴いたのは…

ブログの記事が消えた

先日、「どんなににんきのあるものでも寿命はある」という記事を書いた。 朝、公開して一時間後くらいに読み直そうと開いたら、記事の内容が消えていた。 文章を削除した記憶はないので、調べてみたがバックアップもなく、どうしようもなかった。 とりあえず…

けふのせはのゝ④ 菅江真澄テキスト

五日 とのしらみゆけば、女戸おし明て、こは水霜〔露をしかいふなり〕しろ霜まじりふりたりとて、真柴折くべ物にるにあたりて、出たつよそひす。 けふは末の松山見にいかんとおもひて、とく/\と出ぬ。 梨木坂のこなたよりは二戸郡といへり。 保登(戸)沢…

どんなに人気のあるものでも寿命はある

けふのせはのゝ③ 菅江真澄テキスト

二日 朝たつ。 をりしも恵音ほつし(法師)、とよりさしのぞき、又いつかなどいへるに、 昨日来てけふの細布たちさらばむねのひがたき別ならまし とて、やを出て、小豆沢村(鹿角郡八幡平村)になれば、いかめしき大日如来の堂あり。 そのゆへは、そのかみ田…

日本語を読む 縦書きと横書き

スマホで、「銭形平次捕物控」を読んでいた。 何かの拍子で、縦書き表示だったのが、横書きになってしまった。 どこかさわってしまったらしいが、どうすれば戻せるのかわからないので、そのまま読んでいた。 スマホの縦長の画面で、横書きの文書を読むのはな…

江戸時代の人名辞典 「先哲叢談」(せんてつそうだん)

古典文学関係のテキストを掲載しているサイトは、ネットの世界にはいくつもある。 そのうちのいくつかは、ときどきのぞいてみて、更新されていないかチェックする。 いつのまにか、リンク切れになって、サイトがなくなっているものもある。 「日本古典文学テ…