晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

「日本人のおなまえ」と世界の名前

「日本人のおなまえ」というNHKのテレビ番組がある。

古舘伊知郎さんがメインMCで、「おなまえ」といっても単に姓氏だけではなく、地名をも含んで、広い視点からとらえていくバラエティ番組である。

あまりにも広い視点からなので、ほんとになんでもありである。

姓氏や地名好きの私は、楽しんで見ている。

通常は、何曜日に放送しているかはわかっていない。

妻が録画してくれたものを、見ることが多い。

 

日本には、苗字と言われるものが30万種類以上あるらしい。

苗字を研究してるウェブサイトがいろいろあるので、そういうところを探していた時期があった。

今でも何か調べたい苗字があったりすると、「日本姓氏語源辞典」というサイトを開く。

このサイトでは、「現在128,007の名字(苗字)を解説しています。」となってる。

該当の苗字を開くと、「由来」、「順位」、「人口」、「都道府県順位」、「市町村順位」を知ることができる。

このサイトは、人名、地名研究者である宮本洋一氏が運営していて、情報量から言っても他に類が無いと思う。

膨大な情報を、どのように収集したのか不思議なくらいだ。

name-power.net

名字を、その由来から「地形」、「事物、「職業」などや、発祥地、経由地、本拠などで分類しているので、そこから検索することもできる。

現在日本で最も多い名字は、「佐藤(さとう)で、人口189万人である。

そして、都道府県順位は、北海道、東京、宮城、神奈川、福島、秋田、、山形、新潟、埼玉、岩手の順である。

日本の名字は、読みが同じでも字が違うのが多い。

佐東、左藤、左東、佐棟、佐当、砂藤、などなど。

2番目は、「鈴木(すずき)」で、167万人だ。

都道府県順位は、静岡、愛知、東京、神奈川、千葉、埼玉、福島、茨城、北海道、宮城の順。

字違いは、須々木、鱸、寿松木、進来、鐸木、などなどである。

名字の分布は、発祥地、そしてどのように広がっていったのか、によって違いが出てくるのだろう。

3位以下は、次のとおり。

高橋、田中、伊藤、山本、渡辺、中村、小林、加藤、となる。

ちなみに、私の名字も、人口70万人で、上位20位に入っているものの読みは同じで字違いである。

それでも、順位は1600番台で、人口9500人となっている。

 

このサイトのトップページから、「名字あれこれ」というコンテンツへのメニューがある。

私が気に入ってるのは、「世界各国姓事情」である。

世界の国々の、姓氏の状況について詳しく記載されている。

もとになっている文献やサイトは様々であり、それを翻訳したものである。

読んでいるだけで、なかなか面白い。

私は、世界で最も名字の種類の多い国は日本かと、思っていた。

ところが、日本ではなかった。

日本よりはるかに、名字の種類が多い国があった。

アメリカである。

2014年の調査では、204万個以上だそうだ。

さすが移民の国なので、世界中の名字を持ち込んでいるわけだ。

 

アメリカの民族構成は、次のようになっているらしい。

ドイツ系 15、2%  英国系 12、5%  アイルランド系 10、8%  

10%以下で続く。

アフリカ系黒人 混血アメリカ人 メキシコ系 イタリア系 ポーランド系 フランス系

そして、その他が、27、2%である。

アメリカで最も多い姓は、2014年の調査では、Smithで297万人である。

2位は、Johnsonで229万人、以下は100万人台で、Williams ,Brown ,Jones ,Miller ,Davis ,Wilson ,Andersonと続く。

10位が、Taylorで92万人である。

 

アメリカがで出たところで、まったく違う文化圏の中華人民共和国はどうなっているのか。

2006年発表の調査によると、姓数は4100となっている。

人口の割には、姓の種類はとても少ない。

民族構成は、人口14億人のうち、漢民族が92%を占めていて、残り8%が54の少数民族となる。

チワン人満州人、回人、ミャオ人、ウイグル人、イ人、モンゴル人、チベット人、ブーイー人、と続く。

最も多いのが、王 9255万人、次に 李 9102万人、張 8669万人と続く。

以下、劉、陳、楊、黄、趙、呉、10位の周が、2433万人である。

張、劉ときたら、張飛劉備三国志になるが、関羽の関は100位までのリストに見つからなかった。

漢民族は、ほとんどが一字姓のようだが、数少ない二字姓が、「司馬」、「諸葛」、「欧陽」らしく、いづれも見たことのあるものだ。

 

ここで扱っているのは、いわゆる「ファミリーネーム」である。

英語では、“Last Name”とも言うらしい。

でも、日本など「姓+名」と、反対の並び方の国も多い。

“First Name"についても考えたら、また違ったおもしろさがありそうだ。

日本の場合を考えても、「姓」は固定されているようなものだが、親が子どもにつける名前は、時代とともに変わっている。

私たちの世代の名前とは、今の子どもたちの名前は大きく変わっている気がする。

時代の雰囲気などを、反映しているのかな。

これは、姓とはかなり違った範疇の問題なのかも知れない。

 

 

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