天気もいいし、散歩に行くことにした。
根木内城址が我が家からいちばん近い城跡である。住所は松戸市になっているが、歩いて行ける距離である。
住んでいるのは、柏市であるが、松戸市、流山市との境界が近いので、次に近い城跡は、流山市の前ヶ崎城址である。これは、もう少し遠い。
はじめは、自転車がいいかなとも思ったが、思い直してゆっくり歩くことにした。
自宅から、まず旧水戸街道を目指す。
二つほど、谷があるが、一つ目は向小金の森を水源とする小川が流れていた。
二つ目の谷は、浅間神社の池はあるのがどこに流れ出るのかはわからない。小川らしきものはなく、谷底まで住宅地になっていた。
旧水戸街道にぶつかり、北小金方面に向かう。右カーブで下って行くと、根木内城址の森が見える。手前には、上富士川という少し大きい川も見えてくる。
ゆっくりのんびり歩いていたが、30分で着いた。思ったよりも、近かった。
公園の看板には、松戸市には戦国時代には10以上の城があったと考えられるが、当時の面影を残しているのは、ここ根木内城址と他は小金城址のみと書かれている。
城についての説明は
城のはじまり 15世紀中ごろ
城の役割 小金城の東側を守る拠点・街道の監視
城の終わり 豊臣秀吉が天下統一を果たした16世紀末
城郭の規模 東西200m 南北500m(公園の南北を含む推定範囲)
公園に進んでいくと、上富士川と城址の間は湿地帯になっていて、いくつかの沼がある。今は、護岸が作られ小さな川になっているが、かつてはこの湿地帯も川だったのかもしれない。
遊歩道を歩いて行くと城址の山道に続いて行く。
空堀を登って行くと、広い芝生広場に出る。かつては建物が建てられていたと思われる曲輪である。まわりは、空堀を掘ったときの土を使った土塁になっていて、広場を取り囲んでいる。
広場には、根木内城址の歴史を図と写真で説明板がある。
昭和24年の写真があった。田圃、畑などの農地や湿地の中に、大きな森や小さな森が点々と散らばっている。まるで、海に島が浮いてるようだ。
城址は、現在の倍以上の広さがあったと思われる。国道6号線の建設のために、城址を北東から南西に斜めに分断された。松戸バイパス開通は昭和36年(1961年)となっている。その後、残りの北西部分は住宅開発のために完全に失われた。
高度経済成長の時代であり、それが優先順位だったのだろう。同様なことが、至るところで行われたことだろう。
あと、20年後であればそうはならなかったかもしれない。これが、完全な姿で残っていたら見事なものだったろう。