バンドメイドという女性バンドが、全米をコンサートツァーしているということを、このブログに書いた。
すでに、ツァーは終わったが、ツァー中は毎日コンサートのライブ映像をYouTubeで見ていた。
ロックフェスティバルとコンサートが13回、追っかけのようなものである。
ファンカムという観客がスマホで撮影したビデオであるが、音響のスタッフの腕がいいのか、音のバランスも良く、気持ちよく聴けた。
バンドメイドというバンドは、ドラム、ベース、ギターに才能あるメンバーがそろっている。
特に、YouTubeのリアクション動画などでは、ベースのMISAさんに対する評価が高かった。
MISAさんは、キャラクター的には無口で地味な存在だが、コンサートでも声援が大きかった。
それを見ていて、アメリカは「低音の音楽文化」である、という文章を読んだことがあることを、思い出した。
数年前から、「高見鈴虫」さんという方の、「終末を疾うにすぎて...」というブログを読んでいた。
彼は、パンクバンドの元ドラマーで、現在はニューヨークに住んでいて、ブログは2006年から始めている。
私が、このブログを知ったのは、2016年だった。
内容は、多岐にわたっているが、私は興味のある音楽や映画あたりを読んでいたので、ほんの一部しか知っていないかもしれない。
ブログのプロフィールには、次の文章がある。
「日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集」
shumatsuwotohnisugit.blog.fc2.com
このブログの中で、アジアの音楽は高音で、アメリカの音楽は低音だ、というようなことを言っていた。
ヨーロッパは中音だとも書いていたような気がするので、その箇所を探してみたのだが、16年間にわたるブログ自体があまりにも膨大で、見つけることが出来なかった。
アジアの音楽が、高音中心であるということは、確かに思い当たることがある。
明治時代に日本を訪れた英国の女性旅行家であるイザベラバードが、東北北海道を旅行した記録である。
この中で、日本の音楽について、三味線の音や甲高い歌声は、耐えがたいというようなことを書いていた。
アメリカだけではなく、イギリスも低音の音楽文化なのだろうか。
彼は、アメリカが低音の音楽文化であるということを、実感したらしいのだが、どういうことだっただろう。
ジャズなどを聴くと、ベースの音が重要なのはわかる気がする。
でも、アメリカはジャズだけではない、カントリーもある。
リアクション動画を見ていると、うるさいくらいにベース、ベースと言ってる。
ベースが気になって、仕方ないのだろうか。
アジアについて考えると、音楽だけではなく、会話などについても、声が高音なのではないかと思われる。
日本語はともかく、中国語や韓国語の会話も、甲高いイメージがある。
日本語に吹き替えた外国映画を見ていて、原語の英語から日本語に切り替えたことがある。
日本語に切り替えた途端に、オクターブ高いのではないかというくらいに、高い声になった。
英語のゆったりした会話の声が、子どものように高い声に変わる。
これが、アジア人の人種的な身体の違いからくるものなのか、それぞれの言語の持つ特徴から来るものなのかはわからない。
ロックバンドの低音部は、エレキベースが担当している。
エレキベースは、通常は4弦のギターで、太い弦を使っている。
ロックが登場する前は、ジャズやフォークの時代だったが、それらのグループやバンドでは、ウッドベースが低音部を担当していた。
フォークの代表的なグループは、PPM、ブラザース・フォー、キングストン・トリオあたりだったが、必ずウッドベースを使っていた。
私の子供時代は、クレージー・キャッツが人気だった。
音楽コントを得意とするジャズバンドだったが、ウッドベースは長身の犬塚弘さんが担当していた。
その後、ドリフターズがテレビの人気者になるが、彼らがバンドだったことを知ってる人は、あまりいないかも知れない。
加藤茶さんは、ドラマーだったし、やはり長身のいかりや長介さんがウッドベースだった。
ウッドベースは、でかい楽器を立って弾くので、長身じゃないとバランスが良くないのだろう。
ドリフターズが、ビートルズの来日公演の前座をやった頃は、エレキベースに持ち替えていたと思う。
ウッドベースって、考えたらクラシックのオーケストラで使う「コントラバス」のことだ。
クラシックでは、ほとんど弓で弾くけど、ジャズやフォークでは指で弾いてる。
オーケストラの弦楽器は、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスと音が低くなるほど、楽器は大きくなる。
管楽器も、同様である。
鍵盤楽器は、それだけで、とんでもなく音域が広い。
ピアノよりも、教会のパイプオルガンの方が古いのだろうが、パイプオルガンの重低音は、かなり強力である。
このあたりを考えると、ヨーロッパは中音というよりも、高音から低音まで幅広くカバーしてる音楽なのだろうか。