今日は妻と出かけていたので、昼食のためにお店に入った。
斜めの席は小さな子供連れの家族だった。
食べ始めてしばらくして、ふと目を上げたら、赤ちゃんと視線が合った。
赤ちゃんがじっと、私を見ていた。
あれっと思ったが、こっちもあまり見てもと思って、視線を外した。
赤ちゃんは、お母さん抱っこされていて、まだかなり小さかった。
少し経ってからまた見たら、くりくりした目でまだ私を見ていた。
興味深そうに見ているので、相手をしてしまうとまずいかもしれないと思って、やめておいた。
赤ちゃんから、じーっと見られるのは、何回か経験している。
隣の席の赤ちゃんの相手をしていたら、やけになつかれてしまったこともある。
私は、それほど赤ちゃんに好かれるような顔立ちとかではないと思う。
どうしてかなと思うのだが、考えてみて思い当たるのは、白髪頭である。
真っ白というほどではないが、かなり白い。
赤ちゃんは、自分のおじいちゃんと似ているのに反応してるのかもしれない。
白髪が目立ちはじめたのは、40歳前後くらいだと思う。
初めのうちは気になって、カラーリンスとかをやっていた。
ところが、どうもそういうものにアレルギーがあるらしく、頭の皮膚がかゆくてどうしようもない。
まして、白髪染めなどとんでもないということで、何もしないようになった。
それからは、白髪には抵抗しないことにした。
しょうがないことだと、思うことにした。
私の白髪は、親譲りである。
母親は白髪だったし、母方のおじいちゃんも白髪だったので、白髪の家系である。
父親の家系は、禿げる家系である。
父は、30代ではもう頭の上部は禿げていた。
父の実家のおじさんたちは、おでこが大きく後退していた。
私としては、白髪でも、髪が無くなるよりはいいか、と思っていた。
とはいっても、60代になってからだいぶ髪が薄くなっている。
もう、あんまり気にしてはいない。
高校生の頃に、髪の毛に金髪が混じっているのに気がついた。
髪の毛が、金色に光っている。
これは、いったい何だろうと思った。
今考えると、それは白髪の前兆だった。
黒い色素が薄くなると、金色に見えるのだろうか。
まぎれもなく白髪になったのは、それから20年近くなってからである。
父は、ふだんはあまり服装に気を使う人ではなかった。
でも、お出かけする時は、いつも背広に帽子をかぶっていた。
残っている写真を見ると、おしゃれに帽子をかぶっている。
それなりに、寂しくなっている頭を気にかけていたのだと思う。
私は、帽子はあまりかぶらない。
ランニングやサイクリングの時に、かぶるくらいである。
でも運動用のキャップだと、よく飛んでしまって、めんどうである。
おしゃれの帽子もいいなとは思うが、私の性格向きではないかも知れない。