晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

新聞はこれからどうなるんだろう

新聞購読は、3年ほど前にやめた。

それでも、年に何回かは、また購読しませんかという、勧誘の電話がある。

一昨日にも、電話があったばかりだ。

もともと、熱心な読者ではなかったのだが、退職してほとんど読まなくなってしまった。

就職してひとり暮らしをはじめた時に、近所の新聞店に行って申し込んだのを覚えている。

それから40年は、購読していたことになる。

スポーツ欄や読書欄、それにテレビは何をやるかな、くらいでパラパラ見てた。

それくらいだったら、タブレット見てればなんとかなるものばかりである。

新聞を読むのも、習慣のひとつとして、やってたのかもしれない。

朝起きて、新聞読んで、出勤する、という流れである。

出勤がなくなったので、流れが変わったわけである。

新聞について、そんなにこだわりはなかったので、完全にやめるまでは、妻に任せていくつかの他社の新聞にしていたこともあった。

新規だと、景品などのサービスがあるらしい。

こだわりはないといいながら、何十年か同じ新聞社だったけど。

 

新聞だけではないけれど、この業界はこのままの形では生き残れないだろうな、と思うことがある。

たとえば、自動車業界とかテレビ業界とか。

いくら、100年以上続いて、世の中の中心みたいな業界でもだ。

でも、「このままの形では」というのが、ミソだな。

 

新聞が、はたして今のような形態で存在している意味があるのか、これから存在していけるのか。

ニュースなら、テレビやラジオもあるし、スマホタブレットで提供されている。

新聞が手元に届く、ずっと前に人々に情報は届いている。

そんな時代に、紙に印刷した印刷物を、人間がお客まで届けるということが、必要なのか。

新聞の原稿の締め切りは、もっとも遅い版で1時半なのだそうだ。

朝、起きて6時ごろに読む新聞の記事は、1時半現在のものだ、ということである。

速報性という点では、もう勝負にならない。

かつて、新聞配達といえば、高校生や大学生のアルバイトだった。

そういうアルバイトは、この20年くらい見かけてない。

もしかすると、もっと遡るのかもしれない。

私の観察だと、新聞配達は専業の人がやっているのだと思う。

たぶん、ひとりの配達員の担当範囲は、広くなっている。

だから、朝というよりも深夜くらいから、配達のバイクの音が聞こえる。

きっと、3時間以上はかけてるのでは、ないだろうか。

 

新聞は、あんなに大きな紙に印刷している。

一部あたりの、紙面の面積はどれくらいになるのだろうか。

測ったことはないが、かなりのものである。

そこまでしているのに、読み捨てである。

資源回収に出されて、再生紙となる。

何年も保存する書籍ならともかく、資源の使い方としては、どんなものか、ということになる。

新聞社はどこも、だいぶ以前からネット購読というものを、やっていると思う。

どれくらいの、割合になってるのだろうか。

あまり、高いパーセントではなさそうである。

 

新聞購読数は、ネット時代が始まった2000年には、5300万部あったのが、年々減少し2020年には3500万部というところらしい。

これからも、この傾向は変わらないだろう。

日本人は、基本的に生活習慣を変えない傾向がある。

私のように、退職して新聞購読をやめる人は、少ないと思う。

たいていは、そのまま購読を続けるだろう。

でも、身近なところで私の3人の息子のことを考えても、新聞を購読していない。

これからも、購読することはないだろう。

若い新規購読者を確保することは、困難だと思う。

新規購読者が減っていって、急激ではないかもしれないが、確実に購読者は減って行く。

そして、いつか経営が困難なところまで減ってしまう。

もちろん、各新聞社も生き残るための方策は考えていることだろう。

ただ、すでにさまざまな情報を得られるウエブサイトがあることを考えると、今の新聞社の延長上に生き残りを考えるのは、なかなか困難なように思える。

私が考えてみたのは、新聞は広い範囲で総合的に情報を提供していたが、それがもう必要とされてないのであれば、専門化するしかないかと思ったのだが、それはもう存在してるかもしれない。

 

日本の場合、救いは急激な変化ではなく、穏やか緩やかな変化であることである。

前にあげたように、自動車業界やテレビ業界も同様である。

どちらも、若者が離れていってるというのが、大きいと思う。

充分な準備期間を、有効に活用するしかない。

 

 

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