柏駅の近くに用事があったので、出かけた。
鉄道で一駅分あるので、ふつうは歩く距離ではない。
天気もいいことだし、運動のために歩いて行った。
この数日陽気がよかったので、桜はだいぶ散っていた。
柏レイソルのサッカー場前を過ぎて、交差点にある日立台公園は、ハナミズキが満開だった。
公園の入り口には、柏レイソルの「スタジアムマップ」と試合スケジュールの大きな看板がある。
先日、アウェイのサポーターの集団が歩くのを見かけた。
水色だったので、「川崎フロンターレ」と思っていたが、どうも「ジュビロ磐田」だったようだ。
最近、Jリーグを見る機会もあまりないので、鈍っているかも知れない。
交差点を渡ると、交番があってその前に、柏レイソルのマスコット「レイくん」の銅像があって、黄色いユニフォームをはおっている。
ここから、柏駅前に向かって、斜めのショートカットの道である。
通称「レイソル通り」で、商店街にはレイソルの黄色い小旗がたなびいている。
歩いたのは久しぶりだったが、商店街はとても元気そうだった。
さびれた感じはしなかった。
コロナ禍で、大変だったと思うが、安心した。
目的の柏駅の周辺に着いたのは、出てから1時間15分くらい経っていた。
自宅近くの銀行の支店が、3月で閉鎖してしまったので、柏駅前の支店まで来たのだ。
支店は閉鎖したが、ATMは今までどおり使える。
キャッシュカードが破損して、使えなくなってしまった。
カードの再発行の手続きは店舗でないと出来ないので、わざわざやって来た。
手続き自体はすぐ終わったが、カードは後日1週間後くらいに、自宅に送られる。
自宅に近いところで、これで銀行の支店が3つくらい閉鎖している。
2つは、10年以上前に金融機関の合併が多かった頃に閉鎖された。
各所にあるATMの機械も、最近台数が減らされている。
2台あったところが、1台だけになっている。
1台だけだと、すぐに行列になってしまう。
ATMだけではなく、これからは支店も減らされていくのだろうな。
今までのやり方では、商売ができない時代になっているのだと思う。
ほんとにそれが必要なのか、ということである。
そう言えば、数日前に新聞販売店から勧誘の電話があった。
もう購読するつもりはありませんと、断った。
私の3人の息子は、誰も新聞を購読していない。
日本の新聞社は、いつまで持ちこたえることができるのだろうか。
裏道から旧水戸街道に出て、駅方面に向かうと柏神社がある。
神社には、「水戸街道の木戸」という大きな看板が建っている。
江戸時代には、関所の役割を果たす木戸があって、周囲には野馬土手があったようだ。
小金牧の馬が、街道に出てくるのを防ぐためのものだったのだろう。
「水戸土浦道中絵図」の絵で、それがよくわかる。
柏神社は、昭和初期にはただの「稲荷神社」だったらしいが、いつ頃に名称が変わったのだろう。
銀行の用事がすんで、柏市役所の隣にある市立図書館に向かう。
その途中に、かつて「柏そごう」の立体駐車場があったのだが、その跡地に高層マンションができていた。
そのマンションに付属で、オシャレな保育園が完成していた。
マンションの建物とつながっているよう思える。
マンション付属の保育園というのは、今まで聞いたことがない。
これからは、こういうものもありなのかも知れない。
駅まで徒歩で2、3分である。
居住者以外の需要もあるだろうな。
図書館で、1時間ほど「鳥瞰図」を見ていた。
館内には、「長時間の利用はお控えください。」との貼り紙が掲示してある。
図書館が、単に図書を借りるだけではなく、読書の場所であった人にとっては、生活のルーティンを変えざるを得ない事態である。
帰りは、電車で帰ろうと、駅まで歩いた。
ついでに、キネマ旬報シアターがどんな作品を上映しているか気になるので、のぞくことにする。
線路の向こう側なので、歩道橋を渡る。
歩道橋の階段を降りると、正面に日本語学校がある。
どんな人が通うのだろうか。留学生だろうか。
たしかに、市内には大学が5校あるらしいし、隣の流山市や我孫子市にもある。
自宅近くの麗澤大学では、それらしい学生を見かける。
映画館の入り口に、チラシ用のラックがある。
その中で、ひときわ目を引いたのが、「ひまわり」である。
ひまわり畑をバックに、ソフィア・ローレンとマストロヤンニがいる。
「1970年の初公開から50周年」とある。
1970年は、私は高校生だったが、この映画は観ていない。
ひまわり畑は、当時ソ連で撮影したが、現在のウクライナだということは最近知った。
「ロックフィールド伝説の音楽スタジオ」というのにも惹かれたが、上映リストに見当たらない。
スクリーンが三つで、それぞれ1日5作品を上映している。
合計15作品から、選ぶことができる。
パラパラ見ていて、「SAYONARA AMERICA」というのを見つけた。
「はっぴぃえんど」「YMO」の細野晴臣さんのライブドキュメンタリーとなっている。
細野さんも、デビュー50周年だという。
ベーシストであるが、YMOではキーボードも演奏していたし、ボーカリストでもある。
作曲家であり、プロデューサーと何でもできるミュージシャンなのだろう。
ニューヨークとロサンゼルスでのライブの記録らしい。
はっぴぃえんどの後期、「SAYONARA AMERICA SAYONARA NIPPON」というフレーズが繰り返される曲があったのを、思い出した。
今週限りで、上映が終わるらしいので、きっと観に行くことになるだろう。
最終20:05からスタートで、上映時間83分となっている。
シニア割引で、1100円で見ることができる。