「いったい現実を把握している者はいるだろうか?」
これが、曲のタイトルである。
この曲名を知ったときは、仰天した。
なんだこれは、と思った。
でも、今考えるとあの時代だからのタイトルなのかと思う。
Does Anybody Really Know What Time It Is?
そのままであるけれど、表現を難しくしている。
それまでの日本では、洋楽の邦題はあまり原題の意味などに関係なく、それらしい日本語でタイトルにしていることが多かった。
私の感覚で考えると、ロックンロールは、ピアノをバンバンたたいてるイメージだ。
ギター中心のバンドになって、ロックだ。
ロックバンドに、ブラスが加わって、ブラスロックが現れた。
まあ、日本だけの言い方らしいけれど。
ロックンロールはどうして生まれたかについては、いろんな説がある。
白人のカントリー&ウエスタンと黒人のブルースなどが、融合してできたというようなことが一般的には言われている。
ロックは、ほかのジャンルの音楽に近づいて行く。
ジャズやクラシックやラテンなどである。
そして、クロスオーバーなどというジャンルの境界をなくしたものも生まれて行く。
Chicago "Does Anybody Really Know What Time It Is?"
ja.wikipedia.orgこの曲は、このバンドの1969年に発売されたデビューアルバムに収められている。
このアルバムは、アナログレコード2枚組であり、第2作、第3作も2枚組だった。
アナログレコードなので、4つのパートから成っているが、それぞれのパートは比較的長時間の3曲である。
「イントロダクション」、「ビギニングス」、「クエチョンズ67/68」と曲は続いている。
この頃の曲は、時代を反映して政治的な内容の歌詞があった。
日本の担当者もそれを意識して、日本版を製作していたのだと思われる。
"Someday (August 29, 1968)"という曲の邦題が、「流血の日(1968年8月29日)」となっていたりする。
Chicago - Does Anybody Really Know What Time It Is? - 7/21/1970 - Tanglewood (Official) - YouTube
Blood,Sweat & Tears And when I Die
ロックの中心人物だったアル・クーパーを中心に、1968年にファーストアルバム“Child Is Father to the Man”(子供は人類の父である)を発表したが、中心メンバーは脱退した。
2作目のアルバム“Blood, Sweat & Tears”(血と汗と涙)では、ロックとジャズを融合させ、リズムセクションに重厚なホーンを加えたサウンドと、力強いクレイトン・トーマスのボーカルで人気を博した。
このアルバムは、グラミー賞の最優秀アルバムを受賞した。
Blood, Sweat and Tears - When I Die (1970) - YouTube
Chase “
例によって、邦題が「黒い炎」という意味不明なものになっている。
トランペット4本という高音強調のブラスセクションとラテンのパーカッションのサウンドは、日本でもとても人気だった。
来日公演をして、武道館や名古屋、大阪でもやってるのだからすごかったと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=sykv_y9EYBg