晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

私にとっての未踏の地

広島でのG7に参加する各国の首脳が、原爆資料館を見学したというニュースを見た。

それぞれが、さまざまな思いを持って、見たことだろう。

私も、若い時に広島の原爆資料館に行った。

夏休みの2ヶ月間のアルバイトを終えた後の旅行だったから、9月になっていた。

前年に、アメリカ軍がベトナムから撤退していた。

広島と長崎の原爆資料館は、見ておくべきだと思ったのだろう。

たぶん、二十歳の夏だったので、もう50年前になろうとしている。

軍縮核廃絶の動きはその頃からあって、核兵器の総数は減っているかもしれないが、核保有国は確実に増え続けている。

今回のG7も、それぞれの国の思惑がある。

広島でやったという意義はあるだろうが、一筋縄ではいかない問題である。

 

学生時代の広島訪問のあと、私は九州を一周している。

貧乏旅行なので、ユースホステルに泊まっていた。

しかも、会員ではないので、誰でも利用できる公営のユースホステルである。

都道府県に、一つか二つはあった。

広島は、市の郊外の丘の上にあって、夜になると広島市民球場の歓声が聴こえた。

福岡は、山間部にある施設で、佐賀は虹の松原という海辺にあった。

長崎でも、原爆資料館を訪ねたが、ユースホステルがどうだったかは記憶がない。

熊本では、阿蘇山のふもと、鹿児島は桜島、宮崎は日南海岸だった。

九州最終日は、大分の日田を予約していたが、さすがに疲れていたのでキャンセルして、夜行列車で京都に向かった。

そこから夜行列車で郷里の秋田行きに乗るので、昼は市内観光のバスに乗った。

郷里では、ふるさとの山である田代岳に登った。

なんで、こんな無謀な計画をたてたのだろう。

やりたいことをあげていたら、こうなったのだろうな。

 

広島も長崎も、その後行ったことがない。

九州は、就職してから研修の大会参加で福岡には行ったことはあるが、他は全く足を踏み入れていない。

いつでも、どこへでも行ける時代になっているのに、現実はそんなものである。

新幹線と高速道路が、日本列島に張り巡らしされている。

さらに、国際空港やら地方空港やらが、大小合計で百近くもある。

それほど大きなわけでもない国なのに。

それなのに、私にとっては、西日本はほとんど未踏の地である。

四国はまったく行ったことがないし、山陰地方、近畿地方の南部は行ってない。

 

私が、今までどんな旅行をしてきたかを考えてみる。

まずは、山登りのための旅である。

20代の頃は、山仲間たちと2、3ヶ月間隔くらいで、登っていた。

一人旅のこともあるし、2人のこともある。

フルメンバーだと、四人である。

メンバーが世帯持ちになると、グッとペースが落ちて、登山後の温泉がメインになっていた。

深田久弥さんが選定した「日本百名山」というのがあるが、数えてみたら38の山に登っていた。

東日本の山は、かなり歩いていた。

私が働いていたころには、毎年必ず職場の旅行があった。

慰安旅行というやつだろうが、コロナを機会に、今はなくなったかもしれない。

おかげで、関東近県の温泉場には、けっこう行ってる。

あとは、仕事上の研修などのための、旅行である。

そして、家族での旅行がある。

 

48ある都道府県で、行っていないのはいくつあるだろうと、考えてみた。

四国には、まったく足を踏み入れていない。

YouTubeを見ていると、多くの外国の方もお遍路さんをやっている。

巡礼というのは、キリスト教イスラム教にもあるのだから、理解できるのだろう。

島根県鳥取県の山陰地方にも行っていない。

日本史の中で、特別な地域である山陰には興味がある

近畿地方の南部、和歌山、三重、奈良にも行ったことがない。

高校の修学旅行は、秋田でも京都奈良へ行ってたと思う。

高校生活からドロップ気味だった私は、修学旅行に参加してない。

奈良もそうだし、熊野古道も惹かれるものがある。

これだと、未踏の県は9県だけど、山口と大分はJRで通っただけで、下車していないか。

 

この文章は、G7をやっているころに書きはじめて、途中で中断していた。

そのうちに、ベレンスキー大統領も来日し、原爆資料館を訪問した。

そして、G7は終わってだいぶ経ってしまった。

ニュースを見ていた次男に、原爆資料館に行ったことがあるか聞いてみた。

広島も、長崎も、行ったことがない、という返事だった。

長男や三男も、行ってないかもしれない。

日本人のどれくらいの人が、資料館を見学してるのだろうと気になって、調べてみた。

広島原爆資料館のサイトによれば、昭和30年の開館以来の入館者の累計は約7600万人である。

コロナ過前の2019年の入館者は1,758,746人で、そのうちのなんと522,781人は外国人なのだ。

思ったよりも多くて、驚きだった。

G7の各国首脳も、開催地が広島でなければ、資料館を訪ねることはなかったかもしれない。

資料館内での、各首脳の様子は公開されなかった。

各国の国内事情を考慮してということだったので、それほど微妙な問題だということだろう。

主催者である日本だって、米国の核の傘の中にあるのが現実である。

今日のニュースによれば、ウクライナとロシアの状況は、変わりつつあるようだ。

どんどんと、先が見えなくなっていくようだ。

 

 

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