私には、二人の姉がいる。
姉たちが好きだった音楽や漫画に、私も囲まれて育ってきた。音楽や漫画については、姉の影響があると思う。姉の影響というよりも、そういうものが身近にあった環境かな。
音楽や映画の写真や記事が載っている「明星」「平凡」といった雑誌を、読んでいる姉といっしょに私も読んでいた。舟木一夫とか西郷輝彦とか青春歌謡といわれる歌が流れていた。
「少女クラブ」や「りぼん」などの少女マンガ雑誌も読んでいた。これらの少女マンガも、月刊誌から「少女フレンド」や「マーガレット」のような週刊誌に変わっていった。
なので、私は少年マンガの前に、少女マンガを読んでいた。
手塚治虫の作品も、たぶん「リボンの騎士」が最初に読んだ作品になると思う。
「ベルサイユのバラ」の先取りのような、少女が男装して騎士として活躍するものだった。手塚治虫は宝塚歌劇団のファンで、その舞台を見てヒントに書いたらしいのでほんとに先取りである。
自分が「少年サンデー」を買うようになっても、姉たちのマンガ雑誌は並行して読んでいた。
その次に読んだ手塚治虫の作品は、「新選組」 だったと思う。かなり、ギャグっぽいものだった気がする。まあ、手塚治虫の作品はみんなそうかもしれない。
そのころに、親戚から小型のレコードプレーヤーとレコードを数枚もらった。
レコードは、洋楽のシングルでそのうちの3枚はしっかり覚えている。
「ミスター・ベースマン」 ジョニー・シンバル
この曲は、日本語に訳されて日本の歌手も歌っていた。この頃は、欧米のヒット曲を日本語にして歌うというジャンルがあった。ほんとに、いっぱいあったと思う。
「ヒッピー・ヒッピー・シェイク」 スウィンギング・ブルージーンズ
アップテンポでストレートなロックンロール、カッコいいと思った。
「抱きしめたい」 ビートルズ
ビートルズのデビュー曲。
タイトル名は、I Wnat To Hold Your Hand となっているが、実際には、
I Wanna Hold Your Hand と歌っていた。
I Wanna が、「アホな」に聞こえた。空耳だ。
来日公演のテレビを見た、後か先かわからない。
このころのジャケットは、曲名も歌手名もカタカナでしか書いてなかった。
だんだんと好みがはっきりして、自分で選ぶ ようになっていった。