晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

日本酒について考えてみた

日本酒のことを考えていると、どうしてもわからない問題が出てくる。

一つ目は、醸造用アルコールを添加するということ。

二つ目は、日本酒についての酒税と値段がどうなっているか。

このようになってるらしいというのはわかるが、なぜそうなってるかがわからない。

それが、私のような素人には理解できないのだ。

 

日本酒は、原料や精米歩合により分類されているが、複雑に絡んでいてわかりにくい。

原料によって、日本酒は普通酒特定名称酒に分けられる。

日本酒には、特定名称分類というのがあり、原料や精米歩合によって、本醸造酒純米酒吟醸酒などに分類されている。

精米とは、玄米からぬか、胚芽等の表層部を除き白米にすることをいう。

精米歩合は、玄米に対する白米の重量の割合をいう。

日本人が、普段の食生活で食べている白米の精米歩合は、90〜92%なんだそうだ。

酒造の世界では、精米することを「米を磨く」というらしい。

玄米の外側のぬかや胚芽などを削ることによって、微量の田の泥の成分や、ミネラル、脂質、アミノ酸など雑味になるとされるものが排除される。

精米歩合は、本醸造酒では70%以下、特別本醸造酒吟醸酒は60%以下、大吟醸酒に至っては50%以下である。

かつては、「純米酒」についても、精米歩合が70%以下という要件があったが、2006年(平成16年)以降、精米歩合の要件はなくなった。

これは、もちろん、ただの「純米酒」の場合である。

最近、純米酒を2銘柄購入したが、どちらも精米歩合は65%だった。

 

この分類によって、酒税が違ってくるのかなと思っていたのだが、どうもそういうことではないようだ。

現在の酒税法は、とてもシンプルなものであるらしい。

清酒は、アルコール度22度未満で、1キロリットル当たり120,000円なのだそうだ。

1キロリットルって、イメージがわかない。

1キロリットルは、100cm×100cm×100cm=1,000,000ccなので。

お酒一升1800ccとして、換算すると、555升ということになった。

ということは、一升当たり、216円になる。

これで大丈夫だろうか。

日本酒は、とても高いものから、けっこう安いものまであるけど、酒税は一律ってことなんだろうか。

なんか、おかしい気がする。

たとえば、一升瓶1000円ちょっとの安い酒も、5000円もする酒も、同じ216円の酒税ってことなのか。

高い酒を売る人は、税金を多く払っていいのじゃないかな。

それだけ、もうけが出るのだから。

それが世間一般の常識だと思うのだが、税金の世界の常識は違うのだろうか。

 

日本酒については、原料である白米の精米歩合がどの程度であるかが、重要である。

最高級種である大吟醸酒精米歩合は、50%以下である。

玄米を、半分以下に磨いているということである。

そこまで、原料の品質のにこだわって日本酒を作っている。

ところが、そこまでこだわって作ったものに、醸造用アルーコールを加えている。

以前にもこのブログで書いたが、醸造用アルコールの原料は、サトウキビの搾りかすの廃糖蜜であり、外国より輸入したものである。

言ってみれば、得体の知れないものを使っているのである。

私には、この感覚がどうしても理解することができない。

調べてみたところでは、醸造用アルコールを加える理由は、次のとおりである。

 

吟醸造りでは、もろみを絞る直前に醸造アルコールを添加することで、芳香成分を酒粕側から日本酒側に移行させることができる。」

 

しかし、私には納得できない、

こだわるのならば、最後まで徹底してこだわらなければ意味がないのではないだろうか。

醸造用アルコールを加えることで、世界に輸出した際には、醸造酒とはみなされない。

醸造酒として扱われるのは、純米酒などの米と米麹と水のみを原料としたものである。

日本には、大小1300もの酒造会社があるそうである。

そのほとんどが、醸造用アルコールを加えた日本酒をつくっている。

しかも、それらにもっともらしい高級そうな名前をつけて売っている。

 

米蔵と呼ばれる、純米酒だけをつくっている醸造元が数少ないながらあることを知った。

「全量純米蔵を目指す会」という会があって、醸造用アルコールを使わない日本酒づくりをがんばっているという。

会員の蔵元の数を、数えてみたら全国にわずか21しかない。

 

醸造元の方の文章を読んだことがあるが、どうも理解できないことがあった。

醸造用アルコールを使わないと、価格がぐーんと高くなってしまう、ということを言っていた。

でも、醸造用アルコールは、原料の白米の10%以下しか添加できないことになっている。

ということは、醸造用アルコールを使った場合と使わなかった場合では、どう考えてもぐーんと高くなってしまうほど差はつかない。

たとえば、醸造用アルコールがタダだとしても、10%価格が安くなるだけである。

醸造用アルコールを使わなければ、10%以上高くなることはあり得ない。

私の、考え方はどこか間違っているのだろうか。

 

実は、10%以下という添加率を守ってないのではないか、と考えざるを得ない。

そこまでして、世界に醸造酒として通用しない酒を作っている日本の酒造業界って、どうなってるんだろう。

きっと、私などにはわからない問題があるんだろうな。

 

 

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