音楽CDが売れているのは日本ぐらいだ、という話を聞いたことがある。「日本ぐらい」は言い過ぎにしても、世界で一番CDが売れているということだろう。
世界は、すでに音楽配信の時代になっているようだ。曲単位やアルバム単位でダウンロードするのではなく、定額音楽配信が主流らしい。音楽が聴き放題ということだ。
日本でもやってるらしいので、調べてみた。
驚いた。なんだよこれ。こんなに安いの。
個人月額 980円
ファミリー 1480円
学生 480円
これで聴き放題だったら、3000円近くするCD買う意味がない。
それでも、CDが売れる日本は逆にすごいかもしれない。
CDが普及する前は、アナログレコードの時代だった。貸しレコード屋というものがあった。
でも、私を含めて、音楽好きな連中は、FM放送を録音するということをやっていた。FM放送では、市販レコードとともにコンサートの実況録音したものを放送していた。それを、テープレコーダーで録音することをやっていた。今は死語となってしまった「エアチェック」である。
私は、Wカセットデッキを使っていた。録音再生用と再生専用の二つのドライブを搭載していて、一度録音したものを、再生しながら必要な部分だけを再度録音していた。不在の時に録音するために、タイマーも必需品だった。
もっとマニアックな人は、オープンリールデッキというプロ仕様のものをつかっていた。スタジオにあるようなどでかいやつだ。
「Fm Fan」という共同通信社発行のFm放送情報誌が、私の愛読書だった。Fm番組の内容が、レコードの情報や曲名、曲の長さまで詳しく載っていた。Fm番組情報が中心の隔週誌だったが、オーディオ関係やアーティスト関係の記事も多かった。Fm放送情報誌は、「週刊Fm」や「Fmレコパル」など他にもあったが、「Fm Fan」はジャンルに偏らず、クラシックやジャズからロックまで幅広かった。ポップス、ロック寄りの私が、クラシックやジャズに興味を持つきっかけになったと思う。
長年の成果が、膨大なカセットテープとなって残った。カセットデッキが壊れてしまったのを機会に処分した。400本くらいあった。
音楽を楽しむためには、いろいろな準備が必要だった。その準備自体が楽しみでもあった。
今は、ただ楽しむだけでいい。
自分だけのライブラリーは必要ない。すべてが、みんなのライブラリーということなのかな。