メーデーは、だいぶ前に過ぎてしまった。
テレビのニュースでも、ほとんど取り上げられなかった。
メーデーって、5月1日のことだよ、と言わなければわからない人も多いかもしれない。
かつては、中央集会とか言って、代々木公園や日比谷公園での様子が、必ずニュースで流れたものだ。
年中行事のように、春は賃上げのための「春闘」やストライキがあり、そして「メーデー」という流れだった。
当時は、労使協定で休日としている企業も多かったようだ。
メーデーは、世界中で「労働者の祭典」と言われていて、ゴールデンウィークの関係もあり、日本でも祝日にしようという動きがあったが、いつのまにか立ち消えになっている。
すでに、「勤労感謝の日」があったためとも言われている。
メーデーは、もともとが5月祭という古代ローマの祭りに由来していて、夏の豊穣を予祭するものだったらしい。
その祭りの際に、労使双方が休戦して、ともに祝う習慣が、「労働者の日」メーデーの始まりになったと、言われている。
春は、春闘に、交通機関のストライキもあり、やっとメーデーだという感じで、騒々しい季節だった。
今は、桜が咲いて、淡々と春は過ぎて行く。
日本ではバブル崩壊以降給料がほとんど上がらなくなった。
賃上げに充当すべき原資がないのだから、春闘も盛り上がらず、メーデーも話題になりにくくなってしまった。
最近では、政府が経団連に対し賃上げを要請し、それによって翌年の春闘に向けた取り組みがスタートするということになってるらく、「官製春闘」と言われている。
そういう動きの中心は、労働組合であったわけで、労働組合の存在感が低下したともいえる。
世界の他の国と比べて、日本は道路でデモ行進とかが少ない。
何年か前の一時期、国会周辺のデモで騒然としたことがあったのを、思い出した。
あれは、いったい何の問題だったんだっけ?
もう、思い出せない。
高校生だった頃、秋田の田舎街大館に住んでいた。
そこで、一度だけデモ行進をみたことがある。
学校帰りに、その一団に遭遇した。
「国際反戦デー」だったと思う。
ベトナムでの戦争が激しい頃だったので、それに対する運動だった。
「国際」というから、メーデーのように国際的な取り組みなのかと思っていた。
今回調べてみて、これが日本独自の取り組みであったことを知った。
1966年10月21日、日本の「総評」が「ベトナム反戦統一スト」を実施し、それにあわせて全世界の「反戦平和団体」にベトナム戦争反対を呼びかけたことに由来するものらしい。
世界がベトナムでの戦争に対する反対を表明していることは、高校生の私も感じていた。
地方の普通の映画館で、「ベトコン」の戦いについてのドキュメンタリー映画を、一般対象に上映していた。
私も、その映画を見ている。
今も、世界のいろんな国や地域で戦争が続いているのだろう。
そういう情報は、たくさんあるだろうし、探せば見つかるかもしれない。
でも、何もしない状況では目に入ってこない。
黙っていても、入ってくる情報は、ほんとに必要なのかどうか。
多すぎる情報のなかから、必要な情報を探さなければならない。