果物のおいしい季節である。子どものころに、お気に入りだった野生の果実は、どこのお店でも売っていない。
① ぐみ (茱萸 Silberberry)
実は、楕円形でさくらんぼに似ているかな。でも、まん丸の種類もあった。
大きさは、1、2cmくらい。熟すと赤くなり、酸味と渋味に甘味がある。
ちょっと、大人っぽい味で、他に似ているものがない。
農家の敷地内や、畑の隅とかにあった、低木とはなっているが、木に登って食べていたから、そんなに小さい木ではない。
お菓子のグミは、ゴムからきています。果実のグミは日本語だそうです。
② あけび (木通 Chocolate Vine)
実は、長楕円形で10cmくらいになる。
熟すと縦に割れることから、「開け実」から、名付けられたと言われる。
割れてしまうと、うまみが逃げてしまうので、割れる直前がいいと言われていた。
果皮は、きれいな薄い青色や紫色で、裏側は真っ白で厚みがある。
中の果肉は、白くてとろりとしてとても甘い。
しかし、果肉の半分くらいは黒い小さな種子である。
種子を出そうとすると、苦味が出るのでこどもたちは種子ごと食べていた。
食べ過ぎると、お腹をこわすので食べすぎないように大人に言われていた。
蔓性なので、大きな木に絡みついている。
その木の下に入らないと、外からは見えない。
なので、こどもたちは自分だけ知ってる秘密の場所を持っていた。
③ くわ (桑 Mulberry)
葉は、蚕の餌として知られているが、私たちは実を食べていた。
実は、1cmくらい、きいちごのようにやわらかい粒が集まったような形でやや長い。
はじめは白く、熟す前は赤色だが、熟すと赤黒くなり甘くなる。
かなり大きな木に、全体に多くの実をつける。
弁当箱を持って木に登り、実をいっぱい摘んで、あとで思い切りムシャムシャ食べるのが贅沢だった。
気をつけないと、口のまわりが青くなってしまう。
④ すぐり (酸塊 Gooseberry)
低木で、熟す前は緑色で超酸っぱい。
大きさは1cm弱で、まん丸。熟すと赤くなり、甘みが出る。
酸っぱ味がまったく無くなると、ボヤけた感じになるので少し酸味が残ってる頃がいい。
農家の敷地の端っこにあったな。
⑤ うめ (梅 Japanese Apricot)
梅干しを作るので、どこの家にもあった。
青梅は毒だと言われて誰も食べない。
熟すとオレンジ色ぽくなる。
酸味が弱くなって、かすかに甘みが出る。
これが好きで、よく食べていた。
他のこどもたちは食べてなかったよう気がする。
自分だけだったかもしれない。
これも、大人っぽい味かな。
自宅から、田んぼと道路をはさんで50mくらいで、お店はあった。
でも、口に入れるものは野山とかその辺で調達してたんだな。
こどもの時以来、ほとんど見てないし食べてない。
自分でも、よく覚えてるなと思う。
果物なのに、写真がないのはどうかと思いフリーフォトなど探したけど、なかなか難しい。
そこで、私の憧れの果樹園のリンクを貼ります。
なんと、野生果樹園です。
青森で遠いけど写真がいっぱいあります。
森の中の果樹園 www.morikaju.jp
青森県の果物狩り-ようこそ、森の中の果樹園へ!!ここは岩木山麓、屋根のないくだもの屋さん!!