BabyMetalを、ご存知だろうか。
私は、2014年に知った。
退職を翌年に控えていた時なので、よく覚えている。
ヤフーニュースを見ていたら、レディ・ガガから、日本のアイドルグループに前座のオファーがあった、という記事があった。
記事は、BabyMetalというグループがレディ・ガガの前座をやるというものだった。
リンクを見たら、YouTubeになって、イギリスの「ソニスフェア・フェスティバル」というロックフェスティバルでの、BabyMetalのライブ映像が出てきた。
3人の日本の女の子が、白装束白塗りのロックバンドをバックに、日本語で歌って踊っていた。ロックバンドは、かなりヘヴィでハードな演奏である。それに対して、女の子たちはハードに走ったり踊ったりしていたが、歌は特にヘヴィではなかった。でも、演奏に負けてはいなかった。
「イジメ ダメ ゼッタイ」という、不思議な曲をやって、大観衆の“We Want More"という大歓声の中、”See You" と言って、退場していった。
なんだこれは、と思った。かっこいいじゃないか。
それ以来、YouTubeを見るようになった。
その1ヶ月後くらいに、カナダの「ヘヴィ・モントリオール」という、ロック・フェスティバルにも、BabyMetalが登場していた。
やっぱり、ここでも大観衆に受けていた。かっこよかった。
私は、かなり音楽好きなので、それなりに音楽に関する情報はある方だと思っていたが、私の情報網に、BabyMetalは引っかかっていなかった。
そのうちに、年末になって、NHKが、BabyMetalのスペシャル番組をやるというので、録画して見た。
「BABYMETAL現象」という番組だった。
ロンドンでのライブ映像を中心に、ファンや音楽関係者へのインタヴューなどを交えた、いい番組だったと思う。日本では、一般的にはほとんど知られてないけど、ロンドンには、ライブ会場5000人が埋まるくらいファンはいる。今は、そういう時代なんだな、と思った。
この年の春に、BabyMetalは、武道館で、二日間のコンサートをやっていた。でも、知る人ぞ知る、なんだな。私も、知らなかったし。
BabyMetalは、アミューズという会社に所属している。
アミューズには、福山雅治やサザンオールスターズもいる大手の会社である。
BabyMetalは、バンドではなく、プロジェクトである。
BabyMetalのプロデューサーである小林さんという方の、インタビューを読んだことがある。
BabyMetalは、ミュージカルのようなものだ、と言っていた。
一つのショーのために、ストーリーや作曲者、出演者、演奏者などを決めて集める。
コンセプトとして、J POPとメタルの融合するとも言ってた。
小林さんは自体、もともとメタルの人で、人事異動でアイドル部門に移ったらしい。
まあ、日本はあまりジャンルにはこだわらない。
おもしろくて、かっこよければ、なんでもありだ。
NHKは、「BABYMETAL現象」の2年後にも、BabyMetal特番を作っている。
2016年の「BABYMETAL革命〜少女たちは世界と闘う〜」である。
これは、NHKでのスタジオライブとマーティ・フリードマンとの対談を中心にした番組だった。
NHKにとっては、BabyMetalはずっと注目してきた対象だったのだと思う。
今回の紅白歌合戦という番組が、どんなものになるかは少し興味がある。