晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

雪のある生活

私は、雪国で育った。

このことについては、ブログに何回か書いている。

秋田県青森県の県境をなす白神山地の南麓の村で、生まれて高校卒業まで暮らしていた。

11月に初雪が降って、12月からから根雪となって、3月頃から溶け始めて4月初めには、あちらこちらにまだ雪が残っている。

というのが、私の記憶である。

ということは、1年のうちの4か月くらいは、雪の季節ということである。

温暖化が進んだ今は、少しちがっているだろうか。

 

テレビのニュースで、酸ケ湯の積雪が4メートル近いことを伝えていた。

古くからの湯治場として知られる青森県の酸ケ湯温泉のあたりは、日本屈指の豪雪地帯でもある。

酸ケ湯は、18の山々からなる八甲田山中の標高890メートルの場所にある。

これに対して、私の郷里の村は山に囲まれてはいたが、標高は100メートルほどしかない。

標高が高ければ、必ずしも降雪量が多いわけではないだろうが、関係なくもないだろう。

積雪量は、1メートルは越えていたが、2メートルまでになっていたかは自信がない。

それでも、一晩の降雪量が50センチを超えることがよくあった。

 

私が、学校へ通っていたころは、スクールバスなどというものはなく、歩いて通っていた。

学校までの道は、川に沿って大きく蛇行していたので、1時間くらいかかった。

そこで、山越えの道でショートカットしていた。

それだと、30分くらいに短縮できた。

車の通れない登山道のような道である。

一晩に50センチなどという大雪が降ると、道がなくなってしまう。

そういう日の朝は、上級生が除雪をして道を作っていた。

小学校へ入る前の幼稚園のときから、その道を通っていた。

今考えると、うそのような話である。

5歳のこどもが、毎日冬山登山のような道を通学していた。

 

それがあたりまえだったから、当たり前のようにやっていた。

それだけのことである。

日本中に、私のように育ったこどもはいっぱいいたことだろう。

だいぶ前に、日本中で多くの集落が消えて行ってる、ということをこのブログに書いた。

廃村になってしまった集落を訪ねている方の記事を読んだのがきっかけで、知ったことである。

「ポツンと一軒家」というテレビ番組がある。

あれなども、最初から一軒家というのもないわけではないが、多くは集落だったのが、だんだんと家が減少して一軒になってしまったのも多いようだ。

車社会なのになのか、車社会だからなのかは、わからないが人間の住む範囲が狭まってるのは確かである。

 

若いころに八甲田連峰を歩いた時に、酸ケ湯のあたりまで行った。

私が泊まったのは、谷地温泉という酸ケ湯の隣の温泉で、湯治部門と旅館部門がある昔ながらの宿だった。

そのときは、秋田側から十和田湖、そして奥入瀬渓谷、それから八甲田を目指したのだった。

私の郷里は、十和田湖からそれほど遠いわけではない。

でも、家族旅行などほとんどしたことのない時代だったので、十和田湖には行ったことがなかった。

あんなに有名な観光地なのに、秋田をはなれて10年くらいしてからの山旅の途中で寄ったのだった。

 

酸ケ湯の最高積雪量は、2,013年の566センチなのだそうだ。

毎年春になると、豪雪地帯である立山への「立山アルペンルート」開通の映像が放送される。

10メートル近い積雪を、GPSを駆使して道路情報によって雪を掘削するという「雪の大谷」は10メートル近い雪の壁である。

吹き溜まりだと20メートルにもなるというのは、想像できない別世界である。

地球の温暖化というのは、たしかに全体的には気温が上昇しているのだが、今までとは違う気象になることがあるらしい。

暑さや寒さが、より極端になる。

暑いところはさはさらに暑く耐えがたいものになるかも知れないし、寒いところはさらに寒く、降雪量も今までよりも多くなるところが出てくるかもしれない。

 

私は、雪国に18年間いたわけだから、1年のうち4ヶ月を雪の中で生活したとすると、1年の3分1である。

18年間のうちの6年間は、雪のある生活だったことになる。

これが、もっと北の北海道だったら、1年のうち6ヶ月くらいは雪の中かもしれない。

日本は、小さな国だと思うけれど、半年は雪の世界になる地方もある、沖縄のように常夏といってもいいような地方もある。

日本では、今やスキーは若者には存在感が、無くなっているらしい。

今が夏である南半球の国から滑りにきた人たちが、日本のスキー場に多いという不思議な時代になっているのだ。

 

 

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