晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

住み心地の良い場所

若かったころ、将来退職して自由になったら、どんな所に住んだら良いかなと考えたことがある。

幼い息子3人の子育てに忙しかった頃のことで、退職ははるか遠い未来の話だった。

今まで旅行で行った所、テレビなどで知った所、もちろん今まで住んだことのある所などを考えてみた。

私は、ずいぶんと引っ越しをしてきていて、住んだ所を数えてみると10カ所だった。

生まれ育った秋田で3カ所、学生時代の横浜で2カ所、勤めてからの千葉で5カ所である。

 

私が生まれ育った村は、西と東を山で囲まれて、村の中央を北から南に川が流れていた。

「山と川」というと、何かの合言葉のようだが、私にとっての故郷のキーワードなのである。

同じ秋田育ちの漫画家矢口高雄先生の著書に、「ボクの学校は山と川」がある。

田舎で育ったら、同じような感じなんだな。

この著書のまえがきで、少年時代のボクは、マンガ少年、釣りキチ少年、昆虫少年の三つの顔があったと書いている。

これが、「釣りキチ三平」につながってるんだな。

 

学生時代の4年間は、横浜に住んでいた。

渋谷と横浜を結ぶ東急東横線の日吉に1年、綱島に3年である。

綱島がかつては、綱島温泉として東京の奥座敷と言われたらしいということは、以前にこのブログにも書いた。

住居から歩いて3分ほどで、鶴見川の土手に出ることができた。

河川敷もあるので、歩いていて気持ちよかった。

その頃は、ランニングやサイクリングの趣味はなかったので、それほど頻繁に歩いてなかった。

今になって、良い所だったな、と思っている。

土手を下流に下れば、鶴見で東京湾に出る。

上流へ行けば、途中で支流が合流を繰り返している。

地図を見ると、なかなか面白そうな具合に蛇行している。

綱島」という地名は、「つらなりしま」から来ていて、鶴見川と早渕川に挟まれていて、その中洲や中の島だったらしい。

そういえば、綱島駅の近くには「綱島公園」という小高い山があった。

この辺りは、標高3、4メートル程度の低地であるのに、この公園は30メートルを越えている。

 

就職してからは、千葉県北西部の「東葛飾」に住んでいる。

妻の実家が、船橋から九十九里浜に近い山武町に転居した。

妻の母と弟が住んでいたので、10年以上通った。

山武町(現在山武市)は、九十九里浜に出るまで車で30分以上かかった。

5キロほど行った成東で下総台地が落ち込んで、あとは標高5メートル以下の低地が、九十九里浜まで10キロ近く続くのだ。

水田が続くなだらかな風景だが、もしも巨大な津波が来たらと思うと、それほど高くはない防波堤頼みである。

海が近いといっても、歩いて海に出れるわけではない。

 

山武町を拠点に、家族で房総半島によく出かけた。

九十九里浜一宮町で終わると、何カ所か小規模な砂浜はあるが、多くは磯浜海岸である。

千葉県北部のなだらかな下総台地とは、まったく違う房総丘陵の山が海に迫っている。

山があって、海がある地形である。

場所によっては、川もある。

キーワードを満たしている。

しかも、温暖であり申し分ない。

将来住むとしたら、いいんじゃないかなと思えた。

 

私が育った秋田は、自分とって大事な所である。

私の父は、もう雪の積もるところには帰らなくてもいい、と言っていた。

山で仕事をしていた父とは違うと思うが、私も雪の降る所とはまったく違うところがいいな、と思うようになっていた。

育ったのは海から遠かったが、もっと海に近いところ。

寒いところだったので、もっとあったかいところ。

それも、いいなと思っていた。

 

私の父と妻の父が、相次いで入院して、亡くなった。

そして、子どもたちの成長などをみてるうちに、将来どこに住もうということは、考えなくなっていた。

退職して自由になった今としては、どこに住むというよりも、自分が何をするかが大事かな、と思うようになっている。

母が入院していた時は、毎日会いに行けた。

入院している妻の母にも、毎日会いに行ってたのが、コロナでできなくなった。

近くに住んでいたから、できたことだった。

面会中止になって、一年半である。

いつ解除されるのだろうか。

 

 

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