晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

かすむこまかた  菅江真澄テキスト

「かすむこまかた」は、天明6年(1786年)正月から2月にかけての日記である。 菅江真澄は、陸奥国仙台領胆沢郡前沢駒形で正月を迎えている。 天明3年春に、故郷の三河を離れて旅に出た菅江真澄にとっては、旅の途上の三回目の正月である。 天明4年は、信濃国東…

歴史とドラマ 「牧野富太郎自叙伝」

「牧野富太郎自叙伝」を読んでいる。 先日、図書館で「古代日本の道と駅」を借りて読んだことを書いた。 実は、図書館での目当ては、この本ではなかった。 牧野富太郎という植物学者についての本がないものか、探していた。 やはり、分館にはなく、本館に行…

国名について調べてみた18  古代の道と駅

これは、私の日本の歴史の勉強のための覚書です。調べたこと、考えたことを書きとめてます。 令制国というものに興味があって、気が向けば調べたりしています。 近所の市立図書館分館で、久しぶりに本を借りた。 「事典 日本古代の道と駅」という書籍だが、…

国名について調べてみた18 街道と駅

バッテリーは消耗品

iPadのバッテリーを交換した。 昨年ごろから、バッテリーの持ちが目に見えて低下していた。 このところ、100%充電しても一時間ももたず、あっという間に60%を割って、突然電源が落ちる。 なんとかしなければと、ネットでバッテリー交換ができる業者を調べて…

お気に入りフォルダの音楽を聴く

カーオーディオが不調である。 不調どころではなく、ほとんど音が出なくなってしまった。 純正のカーナビに内蔵のオーディオシステムなので、10年以上になる。 最初は、CDを読み込まなくなった。 そのうちに、右チャネルから音が出なくなって、ついに左も出…

私にとっての未踏の地

広島でのG7に参加する各国の首脳が、原爆資料館を見学したというニュースを見た。 それぞれが、さまざまな思いを持って、見たことだろう。 私も、若い時に広島の原爆資料館に行った。 夏休みの2ヶ月間のアルバイトを終えた後の旅行だったから、9月になってい…

けふのせはのゝ⑦ 菅江真澄テキスト

廿八日 あるじにいざなはれて、阿部(安倍)のふる館のあと見にとて行ぬ。 加志といふ処に、黒沢尻四郎政任のありしいにしへを偲ぶ。 北上河をへだてて、国見山のいとよく見やられたり。 国見てふ名はところ/″\に聞えたり。 神武の帝八十梟を国見丘に撃給ふ…

広葉樹と針葉樹

日曜日の朝に、「所さんの目がテン」という番組を久しぶりに見た。 この番組は、科学番組である。 身近なものを、いろいろ調べてみようというもので、ずいぶん昔から見てる気がする。 こどもが小さいころからなので、20年にはなるだろうと調べてみたら、19…

けふのせはのゝ⑥ 菅江真澄テキスト

十日大瀬河(石鳥谷町)といふに土橋かけたるを渡る。 この流は藤原朝臣盛方の、 「ほどもなくながれぞとまる逢瀬河かはるこゝろやゐせきなるらん」 とながめ給ひしは、これと、もはらいへり。 八幡(ヤハタ)(石鳥谷町)を過て宮部(花巻市)をくれば、花巻とい…

国名について調べてみた17 安房国と総国

これは、私の日本の歴史の勉強のための覚書です。調べたこと、考えたことを書きとめてます。 令制国というものに興味があって、気が向けば調べたりしています。 ひさしぶりに、車で遠出をした。 行き先は、いろいろ考えたのだが、房総半島にした。 ゴールデ…

浮世絵と江戸時代

ここ数週間、浮世絵関係のサイトを、まるごと電子書籍に変換するということをやっていた。 かなり膨大なファイル数で構成されているサイトなので、やはり思ったよりも時間がかかった。 ひとつは、「浮世絵文献資料館」である。 その名のとおり、浮世絵につい…

けふのせはのゝ⑤ 菅江真澄テキスト

八日つとめて寺林(岩手郡玉山村)、河口(岩手町)をへて、巻堀(玉山村)といふ村に斎ふ金勢大明神といふかん籬あり。 こは名にたかふ、石の雄元の形あまた祠にをさめたるはいかにととふに、近きころ盗人とりうせたるを、もとめいだし奉りてのちは、此里のこと処…

時代は変わる

ボブディランが、「時代は変わる」という曲を作ったのは、1964年だそうだ。 私は、その曲をサイモンとガーファンクルの歌で聴いた。 サイモンとガーファンクルは、同じ1964年の自分たちのデビューアルバムで、この曲をカバーしている。 私が初めて聴いたのは…

ブログの記事が消えた

先日、「どんなににんきのあるものでも寿命はある」という記事を書いた。 朝、公開して一時間後くらいに読み直そうと開いたら、記事の内容が消えていた。 文章を削除した記憶はないので、調べてみたがバックアップもなく、どうしようもなかった。 とりあえず…

けふのせはのゝ④ 菅江真澄テキスト

五日 とのしらみゆけば、女戸おし明て、こは水霜〔露をしかいふなり〕しろ霜まじりふりたりとて、真柴折くべ物にるにあたりて、出たつよそひす。 けふは末の松山見にいかんとおもひて、とく/\と出ぬ。 梨木坂のこなたよりは二戸郡といへり。 保登(戸)沢…

どんなに人気のあるものでも寿命はある

けふのせはのゝ③ 菅江真澄テキスト

二日 朝たつ。 をりしも恵音ほつし(法師)、とよりさしのぞき、又いつかなどいへるに、 昨日来てけふの細布たちさらばむねのひがたき別ならまし とて、やを出て、小豆沢村(鹿角郡八幡平村)になれば、いかめしき大日如来の堂あり。 そのゆへは、そのかみ田…

日本語を読む 縦書きと横書き

スマホで、「銭形平次捕物控」を読んでいた。 何かの拍子で、縦書き表示だったのが、横書きになってしまった。 どこかさわってしまったらしいが、どうすれば戻せるのかわからないので、そのまま読んでいた。 スマホの縦長の画面で、横書きの文書を読むのはな…

江戸時代の人名辞典 「先哲叢談」(せんてつそうだん)

古典文学関係のテキストを掲載しているサイトは、ネットの世界にはいくつもある。 そのうちのいくつかは、ときどきのぞいてみて、更新されていないかチェックする。 いつのまにか、リンク切れになって、サイトがなくなっているものもある。 「日本古典文学テ…

けふのせはのゝ② 菅江真澄テキスト

鶴田村(花輪町)の辺になみだ河といふめるは、あはぬ夜毎/\を根み、ながるゝなみだの顔をあらひたるより川の名におへりとも、又いつまで世にすみありつとも、あがおもふ女を見ることこそかたからめとや思ひけん、深き林に入て此男くびれ死けり。 又、その…

電子図書館が身近なものになる①

私の住む柏市の市立図書館が、電子図書館のサイトを開設した。 そんな噂は聞いていたのだが、サイトをチェックしていなかった。 今年の1月24日から、サービスを開始していた。 なるほど、こんな感じである。 柏市の電子図書館 web.d-library.jp 検索ワードを…

雪のある生活

私は、雪国で育った。 このことについては、ブログに何回か書いている。 秋田県と青森県の県境をなす白神山地の南麓の村で、生まれて高校卒業まで暮らしていた。 11月に初雪が降って、12月からから根雪となって、3月頃から溶け始めて4月初めには、あちらこち…

けふのせはのゝ① 菅江真澄テキスト

天明五年(一七五八)の秋、つがろじをへて南陪の鹿角郡になりて錦木のむかしを尋ね、岩手郡、和賀郡を過て仙台路にかゝり、江刺郡に片岡邑に宿りたるまでをかいのせたり。 其言葉みじかういひもたらされば、《けふのせはのゝ》と名づく。 (天明五年―一七八…

紙の本とデジタルの本②

私にとって何度目かの「電子書籍ブーム」が訪れている。 今までため込んでいた歴史書や古典文学などのテキストを、パソコンやタブレットで読めるように、電子書籍に変換している。 きっかけは、「吾妻鏡」である。 このブログに、「令制国」のことを書いてい…

Windows11にしてみた

愛用しているノートパソコンを、Windows11にしてみた。 数年前に、Windows8からWindows10にアップグレードしたものである。 パソコンの調子がおかしいと、初期化するようにしていた。 だいたいは、いつものアプリが立ち上がらないというようなことだが、初期…

けふのせはのゝ 菅江真澄テキスト

津軽から矢立峠を越えて、秋田藩に入り大館の街を通り、山中の沢尻という宿で、「そとがはまかぜ」の日記は終わっている。 大館は、私の郷里であるが、天明5年(1785年)というから250年も前に、菅江真澄が通り過ぎたと思うと、感慨深いものがある。 大館は、…

コロナ療養中

コロナ療養中である。 ついに我が家にも、コロナがやって来てしまった。 パートから帰ってきた妻が発熱し、苦しそうだった。 かかりつけの病院に連絡したら、コロナ用の発熱外来に来るように指示された。 病院の裏にある救急医療の入り口のさらに裏側に、プ…

そとがはまかぜ⑥ 菅江真澄テキスト

廿二日 あさとく、せきて(関手形)わたして越たり。 このあたりの郡はいかにととへど、しらじ、たヾ白河庄とのみいらふ。 みちの左右に白糸滝、登滝、無音滝、日暮し滝、二見滝、折橋の番処を右の沢へおりて温泉あり、鬼湯なり、大人の入湯の故事。 銀山あ…

十進法、そして十二進法?

図書館で借りた本の返却日が迫っている。 どうしても手元に残しておきたい本を、画像ファイルで残すことにした。 なんと暇なことをやるのだろうと自分でも思うが、確かに暇はあるのである。 テーブルにスキャナーを持ち出して、ページを開いてはセットし、ス…