晴耕雨読    趣味と生活の覚書

  1953年秋田県生まれ。趣味は、山、本、音楽、PC、その他。硬化しつつある頭を柔軟にすべく、思いつくことをなんでも書いています。あわせて、江戸時代後期の紀行家菅江真澄の原文テキストを載せていきます。

歴史

難しくて面白い漢字の世界⑤ 法華経と般若心経

ウィキペデアという百科事典サイトがある。ウィキペデア自体は、世界で300以上の言語で執筆されているのだ、という。 その姉妹サイトに、ウィキソースという文書を収録しているサイトもある。 この中国語版が、維基百科そして維基文庫である。 維基文庫が…

はしわのわかば⑪ 菅江真澄テキスト

十六日 こゝを出て大原ノ里につきたり。 此郷(サト)五月三日の夜みな灰となれど、芳賀慶明が家は河ノ辺に在れば事なしとて訪(ト)へば、よろこぼひて夜打更るまで月見語らひて、歌はいかにといへるに、 おもふどちこゝろのくまも夏ノ夜の月にかたらふ袖の…

やっぱり、本を買ってしまう ② 現代詩人全集

「中国の詩人」を読んでいたのが、20代の終わり頃だった。 そして今、それを再読している。 それよりもさらにさかのぼって、高校生だった頃に、日本の詩人たちの作品を読んでいた。 角川文庫の「現代詩人全集」である。 角川書店から、全10巻で刊行されてい…

はしわのわかば⑩ 菅江真澄テキスト

十二日 けふは石手堰(イハデキ)ノ神にまうで奉らまく、あるじ安彦(アビコ)中和(ナカマサ)を前(サキ)に北上川の岸づたひに行ヶば、雌嶋(メシマ)、雄嶋(ヲシマ)なンどいふこゝらの岩群(イハムラ)ありて、分ケやすからぬ路也。梢をよぢ蔓(カヅラ…

はしわのわかば⑨ 菅江真澄テキスト

廿八日 あさてばかりこゝを出たゝむといふを聞て、姉体(水沢市)といふ処にをるくすし安彦ノ中和(ナカマサ)。 たび衣袖のわたりの別より涙の川のせく方もなし とある歌の返し。 なみだ川身もうくばかり旅衣袖の渡にくちやはてなん 盛方のもとより、 別ても…

はしわのわかば⑦ 菅江真澄テキスト

三十日(ミソカ) をちかへり時鳥の鳴ヶば、 ほとゝぎすこゑなをしみそ庭に咲く花の卯月も明日はちりなむ 五月朔ノ日 あすは此家(ヤド)を出たゝむ、去年より馴むつびたる人々に、ふたゝびのたいめ、いかヾなンどおもふ曉郭公の鳴けば、 時鳥なみだなそへそ…

はしわのわかば⑥ 菅江真澄テキスト

十九日 あるじ祥尚のいへらく、けふは此あたりの人々をこゝにつどはせて、くるゝまで楽しみあそばむ、こよひもこゝにありてなンどいへるほどもなう小幡ノ為香のとひきて、 数ならぬ身も橘にとひよればえならず袖の匂ひこそすれ とあればいらへて、 いつまで…

はしわのわかば⑤ 菅江真澄テキスト

十二日 (宮城県)桃生ノ郡鹿股(カノマタ)(河南町鹿又)の有隣(アリチカ)ノ翁、ところ/″\尋ねわびて、けふも又あはでむなしく皈るなンど書て、 尋ねこしかひもなぎさにすむ鶴のこと浦遠く声ぞ聞ゆる とあるを見て、 たちあそぶ方こそしらね友つるのうら珍…

難しくて面白い漢字の世界④ 漢字文化圏の国々

「ウィキペディア」の中国語版である「維基百科」の関連サイトの「維基文庫」が、中国の古典書籍の宝庫であることを、先日書いた。 これを、このところ眺めていたが、中国の古典だけではなく、中国の周辺の漢字文化圏の国々に関わる書籍も数多く収録されてい…

はしわのわかば④ 菅江真澄テキスト

十日 けふもさるがう舞あり。 こよひまた一夜なンどあれど、風なぎたれば、此あたりの花のちり残るも見まほしく、また春のころ見し逹谷(タツコク)ノ窟(イハヤ)、桜原といふ処は名さへおもしろければ、ふたゝびとて平泉を出たつ。 むかし悪路王ひそかに都…

難しくて面白い漢字の世界③ 「三国志演義」と「封神演義」

若い頃に、横山光輝さんの「三国志」を読んでいた。 なんと、全60巻という大作である。 タイトルが、「三国志」となっているが、原作となっているのは、史書である「三国志」ではなく、説話である「三国志演義」である。 同じ頃に、「水滸伝」や「項羽と劉邦…

電化製品の壊れ方

電気炊飯器が、壊れた。 いつものように、予約機能で、炊き上がり時間を選んで、炊飯ボタンを押す。 ところが、エラーマークが出て、セットできない。 エラーは、「中ぶたが閉まっていない」ということらしい。 なかぶたを確認すると、しっかりと閉まってい…

難しくて面白い漢字の世界② 「超漢字」と「今昔文字鏡」

何万字、いや、十万字を越えるという漢字のことを考えていて、思い出したことがある。 ずいぶんと昔のことだけれど、ほとんどすべての漢字を使えるということを売りにしたアプリが、話題になったことがある。 たしか、そんなアプリが二つあったと思うのだが…

はしわのわかば③ 菅江真澄テキスト

八日 つとめて、里の童を道あないとして、きのふの路をいさゝか分て、大金(オホガネ)といふ処の岨に、桜の二三本(フタモトミモト)たてるが朝風に吹さそふをうち見やり彳めば、童の小河に臨(ノゾミ)てものうかがふさま、何ならむとおもへば石斑魚(カジ…

難しくて面白い漢字の世界① 漢字辞典と異体字

菅江真澄のテキストを校正していて、苦労するのは正確な漢字を探すことだ。 OCR、つまり「光化学文字認識機能」によって、文字画像から文字データに変換させているのだが、時にはとんでもない文字として認識されている間違いがある。 そんな時には、まず、漢…

ボクの音楽武者修行 半世紀を経て再読する

三ヶ月ほど前に、小澤征爾さんについて書いた。 逝去のニュースを知って、高校生の頃に、彼の若かりし頃の著作を読んだことを、思い出したからだ。 とても印象深い本だったのは確かだが、なんといってももう50年以上前の記憶である。 もう一度読んでみたくて…

はしわのわかば② 菅江真澄テキスト

六日 よむべの雨もなごりなう晴て、花かあらぬか、山のはごとにかゝる白雲いとふかし。 松井といふ処におもしろき飛泉(タキ)あり、けふはその滝見なむ、いざたまへとあるじ芳賀慶明のいへれば、やをらこゝを出たち、うちかたらひゆけば山吹が柵といふあり…

菅江真澄の旅日記

菅江真澄の旅日記のテキストを校正している。 菅江真澄全集十二巻のうち、日記の部分は、第一巻から第四巻までである。 数年前に、全集の原文をスキャナーで画像ファイル化して、更にOCRでテキストに変換した。 オンラインで、OCR変換してくれるサイトを使っ…

無人探査機が月面に着陸した日

2024年1月20日、JAXAの無人探査機が月面に着陸した。 アメリカ、ソ連、中国、インド、に次いで日本が5カ国目ということになるらしい。 とは言っても、アメリカとソ連の探査機が着陸したのは、1966年であり、なんと半世紀以上昔のことである。 またまた、はる…

柳田国男と菅江真澄

菅江真澄は、それほど知られている人ではない。 私の学校生活の中でも、彼の名や作品は教科書などでは扱われていなかった。 現在は、どうなのだろうか。 だから私は、二十代になって,菅江真澄の研究者である内田武志氏の新聞記事を読むまでは、その名を知ら…

かすむこまかた11 菅江真澄テキスト

近隣(チカドナリ)の翁の訪来(トイキ)て、都は花の真盛(マサカリ)ならむ、一とせ京都(ミヤコ)の春にあひて、嵐の山の花をきのふけふ見し事あり、何事も花のみやこ也とて去ぬ。 数多杵(アマタギネ)てふものして餅搗(モチツキ)ざわめきわたりぬ。 …

鉄道地図帳を楽しむ

年末に出かけた書店の店頭で、こんなポスターを見つけた。 昭文社の全国鉄道地図帳の最新版が、発売されるということだ。 我が家には、地図帳は何冊もあるが、世界地図や日本地図を除けば、ほとんど「道路地図」である。 「鉄道地図」と名のつくものは、今ま…

かすむこまかた10 菅江真澄テキスト

廿八日 毛越寺のふる蹟見なんとて田の畔づたひして、礎の跡なンどにいにしへをしのぶ。 廿八日 毛越寺の衆徒某二人、日吉(ヒエ)ノ山に登り戒檀ふみにとて旅立ければ、此法師たちに、故郷に書(フミ)たのむとて、 ふる里を夢にしのぶのすり衣おもひみだれ…

かすむこまかた⑨ 菅江真澄テキスト

「是はもろこしのごかん(後漢)のめいてい(明帝)の御代に、かぶむと申ス老人にてさふらふ也」 と老翁(オヂ)、老嫗(ウバ)両人(フタリ)出(デ)て、己(オノ)がむすめの死(ミマカリ)し事をなげき、塚にをみなへし、おしこぐさの生たるを記念(カタミ)…

ロックの時代21 ビートルズとローリング・ストーンズ

1ヶ月くらい前のことだが、テレビのワイドショーの音楽コーナーで、ローリング・ストーンズを見た。 ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ロン・ウッドの三人がインタビューを受けていた。 ちらっと見ただけなので、詳しい内容まではわからないが、新しい…

かすむこまかた⑧ 菅江真澄テキスト

此事終(ハツ)れば、れいの優婆塞出(イデ)キて法螺を吹キ太鼓(ツヾミ)うてば、もろ/\の神供(ヒモロギ)をおろし、円居(マドヰ)しける衆徒(ホフシ)の前に居(スヱ)るをいなだき、神酒(ミキ)たうばりなンど、やゝ此直会(ナホライ)はてて、衆…

6枚目の図書館カード

ひさしぶりに、図書館ウォーキングに出かけた。 小金原にある松戸市立図書館の分館に向かうことにした。 朝から天気も良く青空で、気温もだいぶ過ごしやすくなっている。 今年の夏は暑かったので、遠出は避けていた。 遠出のウォーキングは、いつ以来だろう…

かすむこまかた⑦ 菅江真澄テキスト

「忠衡密渡蝦夷ニ」といふくだりに 「其夜泉三郎忠衡は、郎徒共に暫く防キ矢を射させて後は館に火をかけ、自害の体にもてなし裏道より遁れ出て終蝦夷にこゝろざし、津軽ノ深浦へとぞ落行ける。 頃は六月廿日余り、深浦の港は兼て秋田ノ次郎が謀ひにて、交易…

やるべき事をやるべき人がやる

二週間ぐらい前だったろうか、伊豆諸島や小笠原諸島で、津波が発生したということで、一日中テレビのニュースが津波の状況を伝えていた。 ニュースの映像では、どこかの湾内の小さなボートがひっくり返って、流れていた。 ところが、気象庁の会見では、鳥島…

かすむこまかた⑤  菅江真澄テキスト

四月(ウヅキ)ノ初午ノ日は白山神の祭にて、七歳男子(ナナツゴ)を馬に乗(ノセ)て粧ひたて、白兎(シロウサギ)の作り物あり。 此白兎は従者(スンザ)にてもろこしより神のぐし給ひしまねびといへり。 此処(コゝ)に斎奉(イツキマツ)る白山ノ神霊(…